第4章 侍ストーリー ・ワールドウィズコロナ・デルタ
ミヤモトは足元にいるジーザスをチラッと見て、前方に倒れているサダを見た。
ミヤモト「コイツは後でいい、まずは新魔王・サダだ。」
サダの方へ行こうとしたとき、ワルドが割って入った。
ワルド「おっと、俺の存在を忘れてもらっちゃ困る。トマホーク・火炎斬!!」
ワルドのバスタードソードから火の輪が飛んで来たので、ミヤモトは間一髪交わした。
ワルドが前に立ち塞がり、サダがよく見えなくなった。
ミヤモト「コイツ、でかいな。サダがよく見えない。とにかく、サッサと片付けるか。」
ワルド「なめやがって。ザコはお前の方だ!!」
ワルドは、バスタードソードを振り回して斬りかかって来たので、ミヤモトも刀で応戦し、刃と刃が弾き合う音が周りに鳴り響いた。
新魔王・サダ「ワルド!!その侍から離れて!!ワールドウィズコロナ・デルタ!!」
ワルドはサッとバックステップで後ろに立ち退き、いつの間にか立ち上がったサダの右手から青色の閃光が放たれた。
ミヤモト「クッ眩しい!!」
ミヤモトは、思わず咄嗟に目を瞑り、青色の閃光を刀で受け止めようと身構えてしまった。
新魔王・サダ「これはドラゴンにも感染するウイルス性の魔法、刀で受け止めた所で周囲に散らばったウイルスがあなたに感染するわ。そして、感染したあなたの周囲1m以内の人間とドラゴンにも感染する、さよなら、お侍さん。」
ミヤモト「うわっ!!」
ホウレン草を引いて走って戻って来たソータが、ミヤモトを突き飛ばし、サダの放った青色の閃光をモロに喰らった。
ミヤモト「ソータ!!」
ソータはその場に立ち尽くし、近づこうとするミヤモトに叫んだ。
ソータ「近づかないでミヤモトさん!!コロナが移ります!!」
新魔王・サダ「チッ侍には当たらなかったけど、七色の男に当たったから結果はオーライ。力を失ったとはいえ、あの伝説の七色の男を倒した。先代の魔王様の仇を取ったわ!!」
サダは歓喜をあげた。
新魔王・サダ「さあ、コロナの痛みにもだえ苦しみなさい!!止まらない咳、激しい頭痛、高熱、吐気、あなたはもう立っていられない!!」
ソータは呆然と立ち尽くしていた。
ミヤモト「ソータ!!しっかりしろソータ!!病は気からだ!!お前はあの伝説の七色の男!!お前ならコロナに耐えれるはずだ!!」
ソータは辺を見渡し、平然としていた。
ソータ「大丈夫です、なんともないです。」
新魔王・サダ「嘘よ、そんなはずないわ!!ワールドウィズコロナ・デルタ!!」
サダの右手から放たれた青色の閃光が、再びソータに命中したが、ソータは平然と立っていた。
新魔王・サダ「そんな!!まさか七色の男にはコロナが通じないというの!!ジーザス!!」
ジーザスはソータに向って走って行き、ソータの1m程手前でこの世の魔法全てを回避するスキル・ジーザススルーが発動し、横っ飛びをして倒れ込んだ。
ジーザス「サダ!!コイツは平然としているが、コロナの魔法にはかかっている!!コロナに感染しているぞ!!間違いない!!」




