第4章 侍ストーリー 新たなる旅立ち
朝、ミヤモトはいつも通り7時に起き、顔を洗い身仕度をし始めた。
ミヤモトが寝泊まりをしているのは、もちろんソータの寺だが、いつものメンバーはおらず、今はミヤモトしかいない。
分かっていることは、ミーナ、ユナ、ギズモはカサブランカ市へ温泉に行ったきり、もう何日も帰って来ていないこと。
チャンコは他の支部道場を見て廻って来ると言って、ポナ村から出て行ったこと。
ソータ・ヒカリは、レクサスとかいう車に変えられて消息不明。
ミヤモト「さてと、そろそろ行くか。」
ミヤモトは寺を出て、勤め先の山岳博物館へと向かった。
山岳博物館に着き、何も置いてない綺麗な自分の机の席に座り、ぼうっと外の景色を眺め、昼前と夕方前に村のパトロールをして終わりという、自称・世界一楽な仕事をして1日が終わる予定だったが、今日は少し予定が変わった。
ミヤモトが自称・昼飯、おにぎり2個を食べ終わる頃に、室内放送が流れた。
゛ミヤモトさん!!ミヤモトさん!!村長がお呼びです!!昼休み終了後、村長室まで来て下さい゛
ミヤモト「ゲッ!!マジか!!まさか契約更新しないとか?ありえるなあ。俺はこの職場で、パットゴルフの練習しかしてないからなあ。」
ミヤモトは、おにぎり2個を食べて、恐る恐る会談を降りて1階の村長室へ向かった。
ミヤモト「失礼します、ミヤモトです。」
そう言って、ミヤモトは村長室の木製のドアを2回ノックした。
村長「おお、ミヤモト君か。どうぞ。」
ミヤモトが中に入ると、少し太って恰幅がよく、頭を七三に分けて立派な口髭を生やした50代の男・村長と、緑色のショートヘアー、白のブラウスに緑と深緑のチェックの上着、同じく緑のチェックのスカートの制服を着た女子高校生っぽい若い女が、それぞれ茶色のソファに座っていた。
村長「さあ、どうぞ。座ってくれ。」
ミヤモトは、今日で山岳博物館ともお別れかと思いながら、村長の向かい側のソファに座った。
村長と会うのは、一番初めに同じく村長室で、時給850円の労働契約書にサインして以来だった。
村長「ミヤモト君も知っていると思うが、最近ノヴァが代わって、ドラゴンがよく空を飛ぶようになった。空を飛ぶだけならまだしも、農作物を荒らしたり、生ゴミを荒らしたりと、民家にまでドラゴンの被害が出始めている。そこで、剣の腕の立つミヤモト君に、今のノヴァ・キャサリンを倒してもらいたい。」
ミヤモト「ええ?!無理ですよ、村長!!あの女の強さは尋常じゃない!!誰もあの女には勝てません!!」
村長「ああ、分かってる。しかし、あの女は人の姿をしたドラゴン。ドラゴン・キラーさえあれば、なんとか倒せるはずだ。」
ミヤモト「まさか、そのドラゴン・キラーを探しだして、キャサリンを倒せってことですか?」
村長「そうだ。まさに、リアルなドラゴンクエストみたいな感じだ。勇者ミヤモト改め、契約社員ミヤモトに光あれ!!」
村長は呪文を唱えるふりをして、ただ大声で叫んだ。
ミヤモトのやる気が10億ポイント下がった。
ミヤモト「村長、そのドラゴン・キラーは、実際あるかどうか分からない伝説の武器ですよ、もしあったとしても、見つけるのに何十年もかかるかも。いや、見つけれないまま人生終わるのが普通かと。今まで、誰も見たことも見つけたこともないんですから。」
村長「そのドラゴン・キラーのある場所については、こちらのエリカさんが、だいたい検討がついているんで、エリカさんと一緒に探しに行ってくれ。」
エリカ「はじめまして、こんにちわ。エリカと言います。高校でドラゴン・キラー研究会というサークルをしています。この度は、私と一緒にドラゴン・キラー探しをしてくれるということで、ありがとうございます。」
エリカは、挨拶をして座ったまま、軽くおじぎをした。
ミヤモト「高校生のサークルかよ!!いや、まだ行くとは言ってないし。」
村長「ミヤモト君、よろしく頼むぞ。」
ミヤモト「話聞けや!!爺!!」
こうして、ミヤモトのドラゴン・キラー探しの旅が始まるのであった。




