第3章 祈り
チャンコは大きな石の上に座り、ミヤモトはその近くに立って話し始めた。
ミヤモト「いったい何があったんだ?」
チャンコ「俺が覚えているのは、俺達が中央市場で買い物をしていると、突然、霧に覆われて、あちこちで人が倒れ始めた。そして、ソータとヒカリ、 ミヤモト、お前らも倒れたんだ。」
ミヤモト「ああ、そこまでは俺もうっすらと覚えている。」
チャンコ「そしたら、突然、霧の中から黒い鎧みたいなのを着て、腕がライフルになっている小さな男が現れて、倒れている人達を次々と撃ち始めた。」
ミヤモト「腕がライフル?」
チャンコ「俺もよく分からんが、とにかくそいつは、片方の腕が銃みたいになってて、その腕から赤いレーザーが発射されてた。で、そのレーザーで撃たれた人は、ロボットになったりスマホになったりした。」
ミヤモト「なんだそれ?意味が分からん。」
チャンコ「そして、ソータとヒカリも撃たれて、2人は金色の車になり、ロボットとなった人に、どこかへ運ばれて行ってしまった。そこからは俺も覚えてない。」
ミヤモト「なに?とにかく、ポナ村へ帰ってみるか。元凶となったあの宇宙船も、あの様だしな。」
チャンコ「そうだな。俺はいったんポナ村へ帰ったら、支部を見て廻ってくる。他の所はどうなっているか心配だ。」
ミヤモト「そうか。カサブランカへ温泉に入りに行ったミーナとユナちゃん達も気になる。」
宇宙船・シスカは、アイスクリームが溶けたみたいにドロドロとなり、女が映っていたモニター画面も、半分溶けて無くなりかけていた。
ミヤモト「いったい何の材質でできてるんだ?あの船は。」
チャンコ「さあな、文明の発達した星から来たことには間違いない。」
ミヤモトとチャンコは、その他の人達とともに、まずはノヴァの村へと歩き始めた。
一 数十日後 一
キャサリンはノヴァの村に教会を作り、一人机に座って祈っていると、サダがやって来た。
サダ「まだ祈ってるの?」
ノヴァ・キャサリン「ハア~。やっぱり死んだ人を生き返らすのって無理なのかなあ。」
サダ「そんだけ祈っても無理なんだから、無理なんじゃない?ノヴァでもできないことはあるのよ。」
ノヴァ・キャサリン「そうねえ・・・・でも、この村から出られないし、他にすることもないのよ。」
サダ「そうよねえ。あなたは近代的なものが嫌いだから、未来都市を壊してしまったしね、あの宇宙船も、跡形もなく無くなってしまったし。」
ノヴァ・キャサリン「古代魔法の魔術書、取りに行ったの?」
サダ「明日から行こうと思って。お供にあの例の二人組を連れて。」
ノヴァ・キャサリン「あの二人って、ワルドとジーザス?大丈夫?足手まといになるんじゃないの?」
サダ「確かに頼りにはならないけど、扱いやすいし、いざとなれば盾にして切り捨てられるしね。」
ノヴァ・キャサリン「フフフフッ相変わらずね。」
サダ「今度来るまでに、おしゃれなカフェを何軒か建てといてもらえる?」
ノヴァ・キャサリン「いいけど、私はセンスが悪いから、おしゃれじゃないかも。」
サダ「知ってる。この教会を見れば、だいたい分かるわ。」
キャサリンの建てた教会は、全体的に黒色で、祈りの部屋の中央には、剥げた頭に一本角を生やし、金棒を持ったお坊さんが祀られていた。
教会というよりかは、悪魔の館だった。
サダ「じゃあ、また来るわ。」
ノヴァ・キャサリン「了解、気をつけて。」
サダは教会を出て行き、キャサリンは再び奇妙なお坊さんに向かって祈り始めた。




