第3章 謎の男
一 宇宙船・シスカ内部 一
男は若い女と白い大きなソファに座り、100インチの画面に話しかけていた。
画面には宇宙船のブレイン・シスカ。白人で長い金髪の女が映っている。以前は、映画館ぐらいの画面だったのだが、男の希望で100インチの画面に縮小した。これでもまだ大きいと男は思っている。
男は、身長1.2メートルほどで足より腕が長く、5本指の指先が地面にかすってついてる。
黒色の全身スーツを着て、頭頂部に1本角が着いた黒いヘルメットを被っていた。
男「シスカ、さっき拐おうとした女に倒されたヒューマノイド達が、人間に戻ったぞ。あの女は何者だ?」
シスカ「その女は分かりませんが、一緒にいた女はサダ。以前、地球からこの星に来た男・魔王と呼ばれていた男のビジネスパートナーだった女です。オババ様も知ってるはずです。」
男の隣にいる若い女は、この星のノヴァ・オババ様。髪を緑色に染めて長く伸ばし、白いワンピースを着て、見た目は20歳前後の学生っぽい感じになっていた。
オババ様「そうそう、あれは間違いなくサダ。一緒にいる女は、あなたの天敵となる存在かもしれないね。どうする?かなり強そうだけど。」
男「俺のスキルを無効にする女か・・・・。気絶させて俺のスキルで変身させると、超レアアイテムになるはずだ。しかし、あの女を気絶させてここに連れて来るのは、かなり難しい。」
オババ様「私はサダと顔見知りだから、うまいこと言ってここに連れて来よう。たぶん、大丈夫。」
男は少し考えて言った。
男「・・・・俺もオババ様と一緒に地上に降りよう。シスカ、俺とオババ様を降ろしたら、船内にいる拐った人間達を地球へ送り届けて、また戻って来てくれ。」
シスカ「分かりました。ここに戻って来るのに、3日ほどかかります。」
男「分かった。そうだ、あれに乗って行こう。」
男とオババ様がいた部屋の隣部屋には、コールドスリープ用のベッドに横たわって眠っている人間が100人いた。
シスカの底部から青白い光が出て、男とオババ様は金色のレクサスに乗り、その光線の中を通って地上に降りた。
男はナビを操作して、キャサリンとサダがいる位置を表示した。
一 未来都市化したノヴァの村 一
キャサリンは、襲ってくるヒューマノイド達を倒しながら、街中を歩いていた。
サダ「街がすっかり変わってしまってるわ。たぶん、ノヴァのカフェはなくなってると思うの。」
魔王・キャサリン「まさか、ノヴァの村がこんなことになってるなんて。」
サダ「こうなったら、死んだふりしてロボットに、あの船まで運んでもらう?」
魔王・キャサリン「・・・・そうね、それしか方法がないわね。」
キャサリンとサダは、その場で横になって死んだふりをしようとしたとき、男とオババ様が乗ったゴールドのレクサスが走って来た。
レクサスは、ドリフトをかましながら、キャサリンとサダの目の前で止まり、中からオババ様が下りて来た。
オババ様「サダ、久しぶり。元気?憶えてる?ノヴァとなったオババよ。」
サダ「あっオババ様!!髪が緑色になって、肌がみずみずしく潤ってる!!」
魔王・キャサリン「この人がオババ様?」
サダ「そう、オババ様。」
キャサリンが右手で拳をつくり、オババ様を殴ろうとしたので、サダが止めに入った。
サダ「ちょっと待って!!キャサリン!!せめて話を聞いてからにしたら?ノヴァは死んだ者を生き返らせれるのかを。」
魔王・キャサリン「それもそうね。」
キャサリンが振りかぶっている拳を下ろした瞬間、
ドッキューン!!
レクサスの運転席の空いた窓から、赤いレーザーが放たれてサダに当たり、サダは黒色のスマホになった。
男「チッ外したか。」
男は、黒いライフルに変化した長い右手を、今度はキャサリンに向けて構えた。




