第2章 面接
ワルドは、ポケットから赤い玉を取り出して、空に向かって掲げた。
ワルド「ジーザス、取り合えずカサブランカへ帰るぞ。」
ワルドは、ジーザスに言った。
ジーザス「リーダー、あと少し待って下さい。」
ジーザスは、ゴミ袋をワルドと自分の回りに集めて置いた。
ジーザス「リーダー、OKです。」
ワルド「じゃあ、行くぞ!!カサブランカ市へGO!!」
ワルドがそう言うと、赤い玉はワルドとジーザス、そして何個かのゴミ袋を包み込んで、ゆっくりと空へと上がり始めた。
星海草原から飛び立って30分ぐらい経った頃、ジーザスが突然、星草の入ったゴミ袋を開け始めた。
ワルド「ジーザス、何をしてるんだ?」
ジーザス「すいません、リーダー。ちょっと腹が!!」
ワルド「後1時間半だ。1時間半我慢すれば、カサブランカへ着く。我慢しろ!!」
しかし、ジーザスはワルドの言葉を無視して、ズボンを脱いで、ブリブリとウンコをゴミ袋の中へし始めた。
ワルド「お前、人として最低だな。」
ジーザスのウンコの臭いと、自分の目の前でウンコをしているジーザスを見て、ワルドは気分が悪くなった。
ワルドは、別のゴミ袋を開けて、オゲエエと吐き始めた。
ブリブリブリブリブリブリブリブリ!!
オゲエエエエ!!オゲエエエエ!!
一 13:00 カサブランカ市 魔王の伝説 一
サダは、昼間に閉店しているキャバクラ・魔王の伝説のスタッフルームで、ブラックナイトの面接をしていた。
サダは、履歴書を見ながら茶色のソファに座り、テーブルを挟んで、ショボくれた紺のスーツを着た中年男が、パイプ椅子に座っていた。
サダ「なるほど。毎日2時間残業で、時給770円。手取り12万弱ですか。」
中年男「はい。おまけに交通費もなく、パート社員扱いです。これじゃあ、生活出来ません。」
サダ「はい、OKです。あなたの会社はブラック企業です、あなたはブラックナイト決定です。では、そこの黒いプレートアーマーを着て下さい。」
中年男「あのう、すいません。その前に給料とか休みとか、教えて貰えませんか?」
サダ「月収30万で、健康保険とかいろいろ引かれて、あなたは家族があるから、手取り24万ぐらいかしら。休みは交代制で、1日行って1日休み。それを3勤務して3連休の繰り返し。まあ、消防署みたいなもんね。ボーナスは、年間5.5よ。どう?」
中年男「喜んで。」
中年男は、サダの側に置いてある黒いプレートアーマーを着始めた。
中年男はプレートアーマーを着終わると、う~う~と声を出し始めた。
サダ「はい、こっちに来て並んで。おバカさん。」
サダは、奥の部屋にブラックナイトとなった中年男を案内した。そこには、既に10体のブラックナイト達が並んで立っていた。
サダ「あなた達みたいな何の取り柄もない男に、うまい話なんかあるわけないでしょ。あなた達は、もはやブラック企業にしか就職できない。だったら、ブラックナイトとして死んだ方が幸せってものよ。そこで、私の指示があるまで、じっとしてなさい。」
サダは、再びスタッフルームへ移動した。
スタッフルームの外には、30人ぐらいの中年男達が立って待っていた。カサブランカ市のあちこちに貼られた正社員募集のチラシを見て、失業者やバイト、派遣で働いている男達が集まって来ていた。
サダ「はい、次の方どうぞ。」
さっきの中年男と同じような、ショボくれて紺のスーツを着た男が入って来た。
サダは、その男の履歴書を見ながら思った。
サダ『こんな人、絶対どこの会社も雇わないでしょう。しょうがない、適当に話を聞いて、ブラックナイト決定ね。これで後8人。』
サダは、男の話をフンフンと適当に聞き流し始めた。




