第2章 山賊ルール
一 星海草原 一
午後2時頃、山賊のワルドとジーザスは、星草をひいて、透明のゴミ袋に詰め込んでいた。二人の側には、星草で一杯になったゴミ袋が5袋置いてあった。
二人の側に、サダが現れた。
サダ「相変わらず、くだらない事してるわね。」
サダは、二人を見下したように声をかけた。
ワルド「誰かと思えば、お前か。どうせ、ろくな用じゃないだろ。」
ジーザス「俺とリーダーは、星草を採るのに忙しい、帰ってくれ。」
サダ「そのゴミ袋一杯で100円でしょ、星草は。」
ワルド「ああ、そうだ。でも、この星草は解熱作用がある。風邪やインフルエンザには、持ってこいだ。」
ジーザス「こんな山賊の俺達でも、社会の役に立ってると言うわけだ。」
サダ「ふう。いつから、そんな偽善者になったの?」
サダはため息を一つ吐くと、100万円の札束を1つ、二人の元へ放り投げた。
ワルド「な、な、なんだ!!俺達に、な、な、な、何をしろと言うんだ!!」
ジーザス「ワオッリ、リ、リーダー!!金に釣られてはいけませんぜ!!」
と言いつつ、ジーザスは100万円の札束を拾い、自分の胸元へしまい込んだ。
ワルド「あ!!お前!!半分よこしやがれ!!」
ワルドがジーザスに掴みかかろうとしたとき、サダが話し始めた。
サダ「ポナ村へ行って、七色の男の能力を、私と一緒に見に行ってほしいの。」
ワルド「なに!!あの無敵の男か!!相変わらず無敵じゃないのか?ドラゴンはいなくなったみたいだが、アイツは相変わらず無敵だろ。」
サダ「それが、どうもそうではないらしいの。無敵の能力が無くなって、新たな能力を手に入れたみたいなの。」
ジーザス「そんなの嘘だろ。もし、その情報が本当だとしても、たぶん、アイツは強いだろ。ポナ村は相変わらず健在だし。」
サダ「大丈夫よ。魔王様の部下・ブラックナイトを20体つけるわ。あなた達は、ブラックナイトを盾に、七色の男に近づいて、その能力を発動させてほしいの。で、七色の男の能力が見れたら、その場から逃げればいいから。」
ワルド「ブラックナイトか。よし、いいだろう。」
ジーザス「リーダー、そんなに速決でいいんですか?もっと慎重に考えないと。」
ワルド「ブラックと言えどナイトだからな。それに、既にお前が100万受け取ってるじゃないか!!さあ、半分よこせ!!」
サダ「じゃあ、3日後にカサブランカ市の裏山に来て。バックレたら、あなた達にブラックナイトを送りつけることになるから。」
そう言ってサダは、魔法ムーブメントでどこかへ消えて行った。
その言葉を聞いて、ワルドとジーザスは固まってしまった。
ワルド「女は恐いな。」
ジーザス「リーダー、特にあの女は危険です。女子レベル100以上です。」
ワルド「女子レベル100以上か。悪いが、男子校出身の俺には分からない。」
ジーザス「リーダー、俺は共学でした。」
ワルド「なに!!お前は山賊失格だ!!山賊は、男子校出身でなければならない。」
ジーザス「そんな山賊ルールがあったなんて、知りませんでした。」
ワルド「だが、お前は俺をあのとき助けてくれたから、特別に許そう。」
そう言って、ワルドはジーザスの胸元から100万の札束を取り上げた。




