魔王 死す!!
サダ「魔王様!!大丈夫ですか!!」
サダは、疼くまって倒れている魔王の側に駆け寄った。
魔王「うぅ・・・・情けない・・・・まさか、七色の男にやられるとは・・・・。」
サダは、魔王を立たせて自分の肩に魔王の右手をかけさせて、魔法を唱えた。
サダ「ムーヴメント改・カサブランカ、魔王の伝説!!」
しかし、何も起きなかった。
サダ「そんな!!さっきは魔法が使えたのに!!」
サダは、何回かムーヴメント改の魔法を唱えたが、何も起きなかった。
オババ様「どうやら、魔法はこの村では使えなくなったみたいね。ノヴァが私に代わったからかな?」
サダ「あ!!オババ様の顔が幼くなってる!!高校生?JKみたいになってる!!」
オババ様「でしょ。私もなんか、肌がいつも以上にツルツルだなと思って。通販のクリームをいくら塗っても、この艶は出せないわ。」
サダ「そんなことよりオババ様、私と魔王様をこの村から出して!!ノヴァの力で!!」
オババ様「ノヴァの力と言われても。そもそもノヴァはこの星の心臓みたいなもんでしょ。そんな魔法とか使えないわよ。」
サダ「ノヴァって使えないわね!!」
魔王「オババ様・・・・勇者を生産して・・・・俺を殺すのは勘弁してくれよ・・・・。シスカ!!」
魔王は、左手首にしてある黒い腕時計のような物に話しかけた。
シスカ「今、映像で見てたところです。派手にやられたみたいですね。」
魔王「ここへ迎えに来てくれないか?」
シスカ「もう既に着いてます。外に出て下さい。」
魔王「分かった。ありがとう、シスカ。」
サダ「シスカって、あの大きいカブトガニみたいな宇宙船ですよね?どうやってここまで来たんですか?」
魔王「シスカは、大きさを10㎝程度まで小さくできる。たぶんそれで、あの洞窟を通って来たんだろう。」
サダ「凄い!!魔王様は、金だけじゃなく、そんな宇宙船まで持ってるなんて!!私は一生魔王様に着いて行きます!!」
魔王「分かった分かった。後で臨時ボーナスをやるから、済まないが肩を貸してくれ。」
サダ「分かりました!!」
サダは、魔王に肩を貸して、喫茶ノヴァの出口へと向かった。
オババ様「あなた達、元気でね。魔王、勇者なんか生産しないから、心配しないで。たまには、ここへ遊びに来てね。」
魔王「ああ。オババ様も元気で。」
店の外に出ると、上空に巨大な青いカブトガニが浮かんでいた。村人達が何人か集まって、シスカを眺めていた。
魔王とサダが、シスカの真下に来ると、青白い光線に包まれて、二人は上空に上がってシスカの中へ消えた。
二人を乗せたシスカは、30㎝程の大きさになり、洞窟・ノヴァの心世界へと向かった。
魔王とサダは、白い大きなソファに座ると、魔王の右腕がポトリと落ちた。
魔王「な、右腕が!!」
サダ「キャアアアア!!」
魔王は落ちた右腕を見ると、青カビのような物が生えていた。
魔王「腐ってる!!」
ソファの前に置いてある巨大な画面がつき、金髪のショートカットの女・シスカが現れた。
シスカ「やはり、地球人は免疫系がこの星に適してないみたいですね。七色の男の攻撃で負った傷口から、この星のウイルスが入り、あなたの体を腐らせているようです。」
魔王「シスカ!!なんとかしてくれ!!」
シスカ「残念ながら、ワクチンを作る時間がありません。だから、私はあれほど言ったんです。この星は地球人には適していないと。だから、地球へ帰ろうと。」
魔王「そ、そんな・・・・せっかくノヴァを倒したのに・・・・。」
魔王は、ガックリと項垂れたが、その顔は青カビで覆われていた。そして、首がポロリともげて、白い絨毯の上に落ちた。
サダ「キャアアアア!!いやああああ!!」
青カビにまみれた魔王の顔は、目を開けたまま死んでいた。
シスカは、カサブランカの裏山でサダを降ろすと、勢いよく夕焼け空に向かって上昇し、消えて見えなくなった。
サダは、夕焼けを見ながら一人泣いていた。
サダ「うぅ・・・・魔王様・・・・お金・・・・。」




