56日目 血液検査で死にたい衝動
7月26日(水)
午前5時半頃
昨日は異様な湿度で寝付かれず夜中に何度も何度も目が覚めた。
寝不足の日は決まって両足が攣り結構な痛みで目が覚める。
良く効く足攣り対処法を試したがあまり効果がなく仕方なく立ち上がり足の血流を促した。
トイレを済ませお茶を飲む
いつもの様に足攣りが治るまでソファーに座り呆けていた。
暫くして妻に挨拶をする。
線香をあげお燐を鳴らす。
おはようムッチ、今日はね糖尿病の血液検査結果を聞きに行くんだ
今日も一日お見守りください
昨日電話で銀行担当者に言われた妻預金解約に必要な書類を確認する。
取り敢えずマイナンバーカードが無いので個人番号付きの住民票を貰いにいかないと、病院に行くついでに貰うかな
他にも必要な書類が増えた。
これは後で義姉に相談しないとだ。
午前9時半頃
車に乗り込みまずは市役所出張所へ向かう。
出張所に到着。
ここの駐車が苦手だったが今日は何とかすんなり入れられた。
個人番号付き住民票を貰い今度は駅前の駐車場へ向かう。
病院に行くにはちょっと早めに着きすぎたか…
スーパーで駐車券分の買い物を済ませよう。
贅沢はせず必要経費分の買い物をした。
丁度良い時間になったので駅前の病院へ向かう。
病院に着くと患者さんは一人も居なかった。
早速先生に呼ばれ診察室に入る。
先生に血液検査の検査用紙を渡される。
珍しく全て問題なし健康そのものだった。
思わず涙が込み上げて来た。
先生の「問題なし、健康ですね」の言葉に反応しての涙だった。
困惑する先生
先生に正直に話す
私「すいません…とても嬉しいです」
先生「ハイ、全ての数値が正常で血糖値も5.8なので正常値そのものですよ」
何も食べられなかった事が逆に身体に良い方に傾いていた様だ。
私「ハイ、嬉しいです…でも辛いです」
先生「??」
私「いつもは悪い数字で原因不明の足攣りも治らないので何かが悪くなってないかなぁと思ったんです…」
私「悪くなるのは嫌ですよでも今は…」
先生「・・・・」
私「死にたかったので悪くなってないかと期待したんです」
ブワッとまた涙が出る。
先生「あぁ…」
先生「奥さまが亡くなられてからどのぐらい経ちましたか」
私「先月ですね」
先生「そっか…まだお辛いですよね」
先生「今はご無理をなさらずお身体を労わってください」
先生「それと奥さんもそんな旦那さんを見ているとお辛いと思うんです」
先生「どうか気を落とさず奥さまの為に生きてみてもいいんじゃないですか」
私「すいません…そうですよね」
自分でも予想だにしなかった突発性の死にたい衝動に正直困惑している。
そもそも左目の白内障を治す目的(血糖値が高いと手術は出来ない)で今回の検査結果があるのに私は何を場違いな事を言っているのだろう。
健康で良かったじゃないか
見逃していたが私には一つ大きな大病がある。
心の血糖値はまだ正常値ではないと言う事。
先生、ほんと申し訳ございませんでした。
深々と礼をし診察室を後にする。
途中、車にガソリンを入れ帰路に着いた。
午後6時
義姉に電話する。
そろそろ義母か亡くなってから2週間は過ぎたので戸籍謄本の除籍が付いた物と義父の印鑑証明が欲しい旨を伝えた。
物にもよるが関係各所に渡す予定だった書類が義母が亡くなった事でやり直しとなる。
あれだけ時間を掛けたのに…
仕方がないとは言え何ともやりきれない。
姉に納骨式へ持って行く花はどんな物が良いか相談したのだがその際、先程の医者のやり取りが頭を過ぎる。
思わずブワーっと涙が吹き出し病院であった事を姉に話す。
本当は死にたかったのに死ねない…
また死にたい衝動が突発的に出る。
姉にとっては迷惑だろうに姉は優しく対応してくれた。
お陰で心も落ち着きを取り戻せた。
姉さんほんとすみませんでした。
一通り話を終え電話を切る。
あぁ今日も人前で泣いてしまった。
迷惑も掛けてしまったな
情け無いな私は…
四十九日も過ぎたと言うのにいつになったら悲しみが収まるのか




