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大好きな妻が亡くなった  作者: ゆき


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34日目 義母の余命宣告


8月3日(火)

午前中昨日届いた妻関係の書類に追われる。

揃える物、記入する物、電話で聞く物と慌ただしく時間だけが過ぎ去って行く。


未だに電話で妻の話になると目が潤み出す。

鼻を啜り電話先の相手と話す。

相手の人も困っていたろうに私の涙腺は緩々で言う事を聞いてくれないのでほんと申し訳ない。


それにしても何も把握せぬところから何とかここまで来れた。

先ずこれらの書類探しからが大変だった。

何処にあるのかも分からなかったからね

相当苦労をした。

とにかくここまで来れて本当に良かった。

目処がつく物もちらほら出てきており、地方銀行の凍結も近々解除されそうだ。

その後は私の口座に振り込みとなるが引き落とす事はまだ出来ない。

妻の相続税が控えているからだ。

何の知識も無いので全く見当もつかない。

配偶者の場合、配偶者特別控除と言う物があるらしく相当な額でも税金は取られないらしいが全く想像も出来ないので無闇に妻の預金には手を出さない方が良さそうだ。


午後5時頃

珍しく義姉から電話が来た。

電話の内容は義母の余命宣告だった。

医者から告げられたそうだ。

一瞬、頭が真っ白になった。

妻が亡くなって一ヶ月、次はむつみの母に余命が告げられた。

思えば寝たきりの上に胃ろう処理されボケが酷かった義母。

そう遠く無い未来に亡くなると予想される程顔は窶れ身体はガリガリだった。

そんな母を生前の妻はよく看病に行っていた。

妻はお母さん子だったからな…

思わず電話口で目が潤み出す。


持って1週間


それが医者から言われた言葉だった。

まだ私は妻の悲しみから抜け出せずそれ以上の話も出来なかったが頭に過ぎるのは、妻が母を連れて行こうとしているそんな想像だった。


随分前の話し、義母が寝たきりになり妻は相当心配していた。

こんなに親孝行の娘はいないと思う程彼女はとても母思いだった。

母の為に季節が変われば服を買いに行き、母に会いに行く時は必ず母の好きな何かを持って行く。

施設から電話で母に異常があれば慌てる様に直ぐに駆けつけ許す限り母の看病をした。


姉から他に告げられたのは妻が亡くなって数日後、病院から退院する際に既に顔色も悪く体調も思わしくなかったそうだ。


たぶん妻は母に付き添っていると思われる。

側に寄り添い母を看取る準備をしているのかもしれない。


私も連れてってくれないかな

ぽろぽろと涙が溢れる。

一緒に連れてってよ…

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