↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
大好きな妻が亡くなった  作者: ゆき


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

14/56

13日目 悪意あるショップ店員 壱


7月14日(火)

午前5時半頃

妻の夢は見られなかった。

痛む足を引きづり1階に降りる。

ソファーに座りただただ項垂れる。

今日も気分は沈んでいる。


各部屋の雨戸を開け妻に朝の挨拶をする。

妻の前では元気に振る舞う。


「ムッチ、おはよう!」

「今日はね前から言ってたスマホを新しくするよ」

「ムッチのスマホ画面が壊れてるでしょ」

「私のスマホ新しくするからその古い方をムッチのスマホに置き換えるね」

「これで画面にタッチ出来ると思うよ」


妻のスマホはバッテリーが膨らんでしまいそのせいでタッチパネルが壊れてまともに触れなくなってしまった。

そこに来て妻が他界した事で妻の情報を取り出すのにスマホ交換を余儀なくされたのだ。

本来はiPhone18まで待つつもりだったがこの様な状況では仕方がない。

iPhone17で対応する。


ほんと運が無い…


妻に元気アピールしたもののやはり不安ばかりの状況の中、身も心も沈み落ち込んでいる。

仏前に伏せ項垂れたまま静まり返った室内で孤独を感じぽろぽろと涙が溢れる。

全てが不安で心細い。

手助けしてくれる妻はもうこの世にはいない。

物凄く寂しいしとても恋しい。


午前7時前

今日は布類、紙類のゴミ捨て日。

先日の片付けで段ボールが一杯でたのでまとめる。

服も捨てなくてはいけなくなった。

昨日クリーンセンター行った後で隠れていた服をまとめた物だ。

段ボールはどうでもいいが妻の服は盗まれたく無いと思い捨て場に置いた袋をちょこちょこ監視していた。


午前9時近く

ゴミ収集車が来た。

監視はお役御免となる。

近所で妻の服を着ている奴が居たら発狂しそうだったからね

もう収集車来るまで気が気じゃなかった。


午後3時頃

近くにあるショッピングモールへ行く。

それ程車も無く容易く駐車出来た。

気持ちは最悪で沈んだ気持ちが取れぬまま契約している通信会社へ向かう。


そこそこ人の出入りがあったがそれ程の混みも無く入れた。

受付のお姉さんに事の説明をする。

初めは機種変更をする事を伝え妻のスマホ辺りからの説明をしようと思った途端言葉が詰まった。

話そうとするも声に詰まり目に涙が溜まり始める。

絞り出す様に頑張って話す。

こうなった経緯もキチンと伝えるが既に鼻声になっており目からは涙が流れていた。

テッシュで鼻をかみお姉さんの顔を見る。

凄い不審そうな汚い者でも見ている様な目でこちらを見ていた。

この辺りから嫌なものを感じ始める。

妻が2週間前に亡くなった人に掛ける優しい言葉など全く無く話しは続く。

ウチの近くの通信会社はここしか無いので我慢し受け答えをする。

事務的に話しは進み「担当者を呼びますのでもう少々お待ちください。」と言われ待つ事に


5分後担当者らしき男性が来た。

まずはこちらへと仕切りのある場所へ案内される。

店員「話しは聞かせてもらいました。」

店員「えーと新機種変更とその古い機種にデータを移し替えるとの事で…」

話していて分かった。

事情を聞いているはずにも関わらず事務的な対応しかしない。

私はと言えば終始傷心した赴きで話しを聞いていた。


話しは続き私が身体が悪く働けていない旨を言った辺りから態度が明らかに変わる。

この店員さんは元からこの様な対応しか取れないのかもしれない。

あまりに強引で威圧さを感じる。

こちらは終始俯き加減ではあるが何とか気持ちの維持に努めていた。


店員「先ずはiPhone17ですが金融機関からの審査が下りないみたいで本体は購入しないとダメですね」

私「えっ!?」

バックヤードに入りもしないのに回答が分かる物なの?

何で働いていないから??

今までそんな事無かったのに何で?

いつも滞りなく払い込んでいるのに…

私「いやどのみちiPhone18からはSIMフリーにしたかったので購入するつもりではいましたが」

私「こちら(通信会社)の機種はSIMフリーなんですか?」

店員「今は皆んなSIMフリーですよ」

店員「知りませんでしたか?」

何だろ…とても嫌な感じがする。

直ぐにでも帰りたい気持ちになった。

しかし妻の情報を早く開示したい。

私の機種変更よりこちらが優先だからと我慢して話しを続ける。


今すぐにでも欲しいのは妻の情報。

背に腹はかえられない。

私「では今購入します!」

葬儀費用で多めに下ろしたお金を使う事にする。

泣けなしお金がまた消える。


店員「では新しい機種にデータを移行しますね」

店員は難しい顔になり

店員「あ、これダメですね」

店員「クラウドに入らないです」

店員「要領増やさないと入りません」

半端無理矢理クラウド契約させられる。

店員「契約内容で変わるのは電話を優先する方向で考えると言う事ですよね」

店員「では〇〇サービスにした方がいいですよ」

店員「5分なんて直ぐに越しますので〇〇が絶対お得です」

店員「〇〇にしておきましょう」

私が軽く頷くと

店員「では〇〇にしておきますね」

これに関しては妻関連で相当電話を掛ける予定なのでその〇〇サービスで良いと思うが、それにしても先程から強引さが目立つ。


店員が私のスマホにアプリを入れ何やら操作している。

私「えーとウィルス対策ソフトが入っているみたいですがコレは無料で使えるものですか?」

店員「いえ、有料サービスになります」

店員「今の時代絶対必要なので入れました」

店員「ほとんどの人は入れています」

この人何言っているんだろう?

店員「乗っ取られても我々は責任持てませんから」

店員「絶対必要になりますよ」

人が終始俯いて元気が無い事をいい事に半端強引に物事を進める。


確かに入れていた方が良いに決まっている。

但し最初に契約料の節約的な話しをしたはずなのにどんどんセールスし入れてないと危ないとまで言われる。

最終的には契約せざるを得ない流れにする。


いやそれ以前にウィルス対策ソフトの件はまず私にことわってから入れるだろ。

正直疲れてきた。

この人は何なんだ。

人の妻が2週間前に亡くなって弱ってる状態だと分かっているのに優しい言葉もない。

それを要求するつもりも無いがあまりお金を掛けたくないと最初に話しているのだからそれに添うのが普通だと思うが

このショップの人間全てが異常に思えてきた。

人の弱みにつけ込んでやりたい放題する。


新機種にデータ転送を開始する。

だが何だか様子がおかしい。

結果、データが完全に入らないとかで3時間半(店に入ってから1時間半経過)も待たされるはめに

その間店員は他の仕事に回っていた。

勿論私が承諾したせいもあるが原因ぐらい話してほしかった。

私は座りっぱなしで持病のある腰と足が痛くなり立ったり座ったりを繰り返していた。


2時間経過した頃だったか対応サービスの時間超過による料金が発生するとかで何か言っていたがコレはサービスしておきますと言われた気がする。

サービスのサービス?

そもそもデータ転送が上手く行かないのは私が悪いの?


コチラのせいみたいな流れのまま閉店近くになったので一旦帰ってまた明日来てほしいとの事。

また保存データはクラウドにあるのでデータ転送は家でも出来るから家でやってみてほしいと言われる。

3時間半待たせて…

いや、妻のデータは?

こっちが本命と言ったのに出来ないのか

データ転送出来ない原因が分からぬまま帰らされる。


午後8時過ぎ

釈然としないまま家に着く

結局妻のiPhoneまで辿り着けなかった。

とても嫌な一日だった。

無駄に駐車代は掛かってしまうし何か私が悪いみたいな感じになっていたし

悪いなら悪いで何が悪いのか言ってほしかった。

こちらは妻が亡くなった事で気落ちしており妻のiPhoneデータが無いと先に進めぬ事情がある事で急ぎショップに行った経緯があると言うのに今日は帰れとは…

ここで話した以外にも色んなサービスを押し付けられとても気が滅入っている。


家にあったiPadの画面が何やら反応していた。

んっ?

承諾画面が出ていたのでポチッと押す。

突然購入したiPhoneが反応し5分もせずにデータ移行完了となった。

これひょっとしてiPhoneと連動していて承諾しないと前に進めないからデータ転送出来なかったんじゃないの?

こんな事一言も言われなかった。


後から分かった事だがやや遠くにある同通信会社の店舗の優しい店員さんが普通なら分かるはずだしその場で直ぐに対処出来るとの意見をもらった。

単純な確認ミスで3時間半(計5時間)も私は付き合わされたのか


今日はほんと疲れた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。