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『異世界鉄道ゆる建設記 ~鉄道マニア、線路で世界をつなぐ~』  作者: 南蛇井


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【F. 終幕トーン】

 ――夜空の果て。


 列車《リヴァイアライン号》は、光の尾を引きながら雲を貫いた。

 星々の群れを裂き、そのまま宙へと消えていく。

 もはやレールは存在しない。

 しかし、その進路には確かに“道”があった。

 それは神に定められた秩序ではなく、

 人が自らの心で描いた軌跡。


 車体の側面に刻まれた文字が、月光に照らされる。


 > 《自由行き》


 機関の鼓動が静かに遠ざかり、空が再び静寂を取り戻す。

 けれど、その余韻は地上へと降り注ぎ、

 やがて世界のあちこちで、誰かがふと空を見上げた。


 焼かれたはずの切符。

 封鎖された線路。

 そして、祈ることを禁じられた人々――。


 そのすべての心に、ひとすじの光が走る。

 まるで「まだ走れる」と告げるように。


 リリアナの声が、どこからともなく響く。


 > 「線路は、人の心が続く限り、終わらない。」


 やがて夜明け。

 地平線に、薄く金色の光が差し込む。

 新しい朝の中に、まだ見ぬ鉄路の影が伸びていく――。


章末ナレーション


――鉄道は、もう神の道ではない。

  祈りでもなく、支配でもなく。

  それは、人が自ら描いた“心の線”。

  走る限り、世界はつながり続ける。


  ――行き先:“自由行き”。

  発車、完了。

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