表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『異世界鉄道ゆる建設記 ~鉄道マニア、線路で世界をつなぐ~』  作者: 南蛇井


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
75/94

【D. 裏切りの告発】

翌朝。

 灰の匂いがまだ街に残る時間、首都全域の魔導通信塔に同じ映像が流れた。


 ニュースキャスターの無機質な声が、冷たく響く。


「速報です。昨日、首都切符庁において――“鉄道信仰復活派”による放火事件が発生しました。

 現場には、アカデミー・オブ・レール所属、リリアナ・クロウベルの姿も確認されています。」


 画面には、燃え上がる庁舎。

 その中を走り抜ける一人の女性のシルエット――

 抱えた本、燃える切符、そして笛の音。


 報道はそれを、“反逆の儀式”として編集していた。


「彼女は鉄道を信仰の象徴として再興を目論み、国家資産を焼却した疑いがあります。

 政府は本日、彼女を“鉄道過激派の首謀者”として正式に指名しました。」


 市民たちの間にざわめきが広がる。

 店の前、停車した電車の車内、食堂のモニター――

 どこも同じ言葉が流れ、同じ沈黙が落ちていった。


「……嘘だろ。リリアナ先生が?」

「まさか、あの“切符庁の守り人”が……?」


 真実を知る者たちは、声を失った。

 そして政府庁舎の奥、暗闇の中で一人の男が映像を見下ろしている。


 グランベル総監。

 その口元が、ゆっくりと歪む。


「信仰を守ろうとする者は、信仰に滅ぶ。

 いいか――これが“秩序”だ。」


 画面は黒くフェードアウト。

 その最後に映るのは、燃え残った一枚の切符。

 ――そこには、リリアナの筆跡で書かれていた。


『まだ、旅は終わらない。』

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ