表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『異世界鉄道ゆる建設記 ~鉄道マニア、線路で世界をつなぐ~』  作者: 南蛇井


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
33/94

4. 首都郊外への道中(車内の対話)

ギルド本部が手配した専用列車――深紅の装甲車両〈クレストライン〉が、静かに滑るように走っていた。

魔導推進炉の低い唸りが車体を包み、窓の外には、かつて悠真が夢見た“鉄道都市”の姿が広がっていた。


複数のレールが宙を舞うように交差し、空中線路を走る列車が、まるで星々のように光を放つ。

巨大な魔導信号塔が周期的に光を瞬かせ、地上からは整備士たちが祈るように鉄を磨いている。

それは――文明と信仰が混ざり合った、幻想の鉄の都。


悠真「……すげえ。まるでレールが生きてるみたいだ。」


息を呑む悠真の横顔を見ながら、リリアナはわずかに瞳を伏せた。


リリアナ「ここが、“鉄道信仰”の中心です。

ですが……実のところ、信仰の力だけで維持されているのが現状です。」


悠真「……なるほど。神頼みのメンテナンスってやつか。」

リリアナ「否定できません。儀式を止めた路線は、すぐに停止する。

  “走る意味”が信仰でしか語られないのです。」


悠真は腕を組み、窓越しに無数のレールを見つめた。


悠真「なら――今度は技術で支える番だな。」


風が唸り、列車の影が鉄道都市の屋根を渡っていく。

祈りではなく、理によって動く鉄路。

彼の言葉は、その未来の始発のように響いた。


リリアナはわずかに微笑む。


リリアナ「“理の鉄道”……。いい響きですね。

  あなたが教えるのは、きっとその在り方でしょう。」


悠真「信仰の鉄道から、理の鉄道へ――か。

  うん、なんか章タイトルっぽいな。」


二人の笑い声が、列車のリズムに溶けていった。

遠く、都市中央の巨大なレールアーチが光を放ち、

そこに――〈アカデミー・オブ・レール〉の校章が見え始める。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ