攻略再開
昨日は休日を堪能したので、今日からダンジョンの攻略再開だ。という事で俺達はトリスティアの森にあるダンジョンに来ていた。ヘルグミルのダンジョンでは11層まで攻略していたので12層から始められるのだが、こっちは10層を攻略したまでで終わっているので11層から始める事にした。
11層のフィールドは洞窟だった。出現するモンスターはロックモスとメタルモスの混成だ。メタルモスは岩石のような身体からより頑強なシルバーメタリック調の金属の身体を持ち、羽根は羽ばたくというより滑空をするように飛び回っている。基本的な攻撃は鱗粉ではなく、突撃をしてきて羽根を使い切断を狙ってくる感じだった。
今までのモンスターで言うと、フライングフィッシュにの攻撃に近いが、フライングフィッシュは突きの一点だが、メタルモスの方が羽根が凶器なので攻撃面積が広い。更には身体も硬くて斬りにくいときた。だがツインエッジやをソフィアの新しいスティレット、アペルの黒蟹の剣の斬れ味の前には意味がなかった。
フライングフィッシュと同じように、メタルモスの突撃を回避しながら斬り伏せていく。フライングフィッシュなら初撃は海からしか来なかったので避けるのが簡単だったが、メタルモスは前後左右を飛び回り撹乱してくる。ロックモスの鱗粉は《ウィンドスフィア》で完封なので、メタルモスに注意しつつ戦う。多少難易度が上がっているが難なくメタルモス達を撃破し、たまに《採掘》も混ぜながら進んでいく。
「ソフィアさんは《二刀流》でいくんですね」
ソフィアが左右にスティレットを持って戦っているのを見たシェリーがソフィアに尋ねた。
「うん、魔法もこれで格段に威力が上げられるよ」
宝石間での魔力循環を行う事で、少ない魔力で強力な魔法を使うことが出来るようになったのを説明する。ただ循環させて増幅するまで時間が掛かるのが欠点だが、それさえ終われば一撃必殺の威力を出せるだろう。
「そんな事が出来るのですね。後衛の私としても出来るようになっておいた方が良いでしょうか?」
「出来た方が良いかもしれないけど、シェリーにはその間俺達の援護やソフィアを守ることに努めてほしいかな。」
「そうですね、それを使わなくてはいけない状況で二人も戦線から離脱したら危険ですね。それはソフィアさんに任せましょう」
シェリーが納得して魔力の循環により一撃必殺はソフィアに任せることになった。
「ショウジ様、今度私も宝石の付いた杖を購入しようと思うのですが、いつも行かれている装備屋へお伴してもよろしいでしょうか?」
「うん、装備を買い換えるなら早い方が良いね。今日の帰りにでも寄ろうか」
装備は命に関わるから、買い換えると決めたのなら早い方が良いに決まっている。今日も帰り際おっちゃんの所へ行こう。
そして11層の終わりを告げるホワイトゲートが姿を現した。まだそんなに疲れていなく、一応休憩を取るか確認したけど必要ないと返事がきた。それではこのまま12層へ行く事にし、ホワイトゲートに入った。
12層は順番からして森のフィールドだ。転送されると予想通り周囲には草木が生い茂っている森の中だった。森のフィールドのモンスターはゴブリン系だが、今回見つけたモンスターは種類が豊富で、ホブゴブリン、ゴブリンナイト、ゴブリンアーチャー、ゴブリンソーサラーが1体ずつと、バランスの良いパーティーで行動していた。
「ゴブリンナイトが《剣術》レベル5、ゴブリンアーチャーは《弓術》レベル5、ゴブリンソーサラーは4属性の魔法がレベル1ずつ。スキルでは圧勝しているはずだけど、油断しないで行こう」
俺は《鑑定》の結果を皆に教えた。ホブゴブリンをソフィア、ゴブリンナイトを俺が、ゴブリンアーチャーは盾を持っているアペルが、ゴブリンソーサラーはシェリーに任せ、ホブゴブリンを速攻倒してソフィアがゴブリンソーサラーに合流する予定だ。
合図して全員で突撃する。俺はゴブリンナイトに右手のツインエッジを突き出す。ゴブリンナイトは盾と片手剣を所持していて、盾で俺の突き出したツインエッジを受け止め、それを横へ受け流した。だが右手を弾かれたがこれは盾持ちの相手に想定済みだ。右が弾かれるのと同時に左のツインエッジでゴブリンナイトの右手を狙う。下から振り上げたツインエッジがゴブリンナイトの右手首を切断した。ゴブリンナイトは痛みに耐えながら盾を振り回して攻撃してくるが、それを弾いてがら空きになった胴体目掛けツインエッジを振るった。
ゴブリンナイトを倒し周りの状況を伺う。すでにソフィアはホブゴブリンを屠ってゴブリンソーサラーに向かっていた。しかしソフィアが辿り着くまでにゴブリンソーサラーは灰になっていった。ゴブリンアーチャーも接近されたアペルに手も足も出ずに倒されていく。
「結局ホブゴブリンとしか戦ってない」
俺のもとに戻ってきたソフィアがそう嘆くのだった。




