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休日の終わり

 俺はソフィアの喉元からツインエッジを離して収納する。そしてソフィアに与えたいくつもの傷を治療するべく《治癒》を使った。


「《二刀流》のスキルがソフィアにもあったら、また結果は変わってたかもね」


「スキルポイントに余裕が出来たらすぐ取る。次は負けない」


「俺も負けないよ。結構楽しめたし、次はアペル達も連れてこよう」


 次戦ったら負けそうだな。今回はソフィアが《二刀流》を取得していなかったので近接戦闘は俺に分があり、それがそのまま結果に繋がった。もしソフィアが《二刀流》を取得したのならば、魔法の扱いではソフィアの方が上だろうからその点で負けてしまいそうだ。そろそろ《二刀流》のレベルを上げる時期が来たか。俺もスキルポイントに余裕が出来たらそうしよう。


 一戦で十分満足したので、ブラームスさん達に模擬戦の終わりを告げに行く。模擬戦場の端で俺達の戦いを見守ってい2人は、呆気に取られたような顔をして立っていた。


「す、凄い。凄いですよ、ショウジさん!」


 興奮冷めやらない感じにプリメラさんが喋り、ブラームスさんもそれに続く。


「おいおい。最初の《ライトニングボルト》といい、今の戦いといい、お主達この短期間で強くなり過ぎじゃないか?」


「いやあ、スコーピオンの大群で結構レベル上がっちゃいましたからね」


「だからって調子に乗って致命的なミスはしないようにな。それだけ強ければ今の所は大丈夫だと思うが」


 ブラームスさんが俺達の心配をしてくれている。なんだかんだでいつも気に掛けてくれているのがありがたい。ヘルグミルに行った時も、そこにいるブルータスさんに連絡してくれていた。


「はい。まだまだ上には上が居るというのを、ティーリアに帰ってくる時に思い知ってますしね。ダンジョン攻略のスピードは上げようと思ってますが、もちろん安全第一で行きますよ」


 俺はブラームスさんにそう告げた。今の所魔王や魔族と戦う気はないが、魔王の軍勢にはイザリナみたいなのが他に7人も居て、魔王はその頂点なのだからそれ以上の強さだろう。魔族と人族は昔から争っていると言うし、更には魔王の幹部が動き始めたとなると、今後いつ魔族との戦いが始まってもおかしくないのではないだろうか。


 模擬戦場を出た後はブラームスさんとプリメラさんに挨拶をして冒険者ギルドを出た。まっすぐ宿に向かい部屋に帰るが、シェリー達はまだ帰ってきていないみたいだ。外はもう夕方だったのでそろそろ帰ってくるだろう。ソフィアと一緒にテーブルの席に着きだらだらと時間を潰していると、部屋のドアが開きシェリー達が帰ってきた。


「すいません、遅くなりました。すぐに食事の準備を致します」


「ただいまです」


 シェリーは早々に食事の準備をし始め、アペルは俺の斜向かいの席に座った。ちなみに俺の隣に座っているソフィアはだらだらしているうちに寝入ってしまっていた。


「2人ともおかえり、今日は楽しめた?」


「楽しかったです!しーちゃんと色々買ってきたです」


 アペル達は休日を堪能したようで上機嫌だ。たまにはダンジョンに籠らず、息抜きもしないとね。とは言いつつも俺とソフィアはダンジョンに行っているし、その後に模擬戦とかしてたからあまりいつもと変わらないか。


「それは良かった。俺達も楽しかったけど、思い返すといつもとあまり変わらない事をしてたかな。違う事と言えばソフィアと模擬戦をやったんだけど、とても楽しかったよ」


「模擬戦です?凄く面白そうです!」


 アペルも模擬戦に興味深々のようだ。


「アペルとやるのも盾持ちの相手との良い練習になりそうだし、今度一緒にやろう」


「楽しみです」


 アペルと約束をしてその話は終わり、今度はアペル達が何をしていたかの話を聞いた。そうしていると晩御飯が出来たみたいでシェリーが晩御飯を運んできた。隣で寝ているソフィアを起こし、俺がリクエストしていた海の幸が盛り沢山に使われた料理がテーブルに並べられていく。


「頂きます」


 料理が並べ終わって、シェリーも席に着いた所で食事を開始した。久しぶりに魚や貝を口にしたが、やはり美味い。


 この世界の食事は基本的に動物の肉と野菜にパンが主流だ。食べ方は色々あるが、それでも毎回同じ食材だと流石に飽きてしまう。ヘルグミルで海に行けたのは本当にラッキーだった。俺はどんどん料理を口に運んでいき、その味を堪能していった。


 そして食事を終えて、食休みの時間も寛いで過ごすと、後は寝るだけだ。明日からはまたダンジョンに行く事になる。早くレベルを上げたい所だけど、ブラームスさんに言われたように、調子に乗って油断しないように、着実にダンジョンを攻略していこう。そう思ってその日は眠りに就いたのだった。

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