表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小学生男子だった僕、悪役令嬢の取り巻きに転生したのに、舞踏会で料理を食べてただけで王子様に選ばれました  作者: 奈香乃屋載叶(東都新宮)


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

225/230

第225話 第二聖女38

 翌日。

 神殿の空気が、少し変わっていた。

 白い廊下。

 静かな祈祷室きとうしつ

 いつもと同じ。

 でも。


(違う)


 視線がある。


「聞きました?」


 小さな声。

 神官見習い同士。

 廊下の端。


「南区の……」


「第二聖女様の件」


 ボク達が通ると、少し静かになる。

 でも。


(止まってない)


「……広がってますわね」


 アデリナ様が小さく呟く。


「うん」


 短く返す。

 神殿内にも広がっている。


(南区だけじゃない)


「本当にやってたんだ」


「管理局と揉めてるって」


「配給止まってたらしいぞ」


 断片が聞こえてくる。

 でも。


(流れてる)


 ロランスが少し落ち着かない様子で周囲を見る。


「ね」


 彼女がボクに話しかけた。


「なんか……みんな見てない?」


「うん」


「怖い?」


「ちょっと」


 ロランスに苦笑いを見せる。

 でも。


「本当に大丈夫?」


「まあね」


(悪くない)


 隠れてないから。


「第二聖女様」


 侍女が小さく頭を下げる。


「昨日、南区から来た方々が……」


「来た?」


「ええ」


 一拍。


「神殿へ直接、相談が」


 アデリナ様と視線が合う。


(来た)


 住民側から。


「内容は?」


「配給停止についてです」


「あと」


 少し迷うように。


「管理局からの圧力についても」


 ロランスが目を見開く。


「神殿にまで?」


「うん」


 ボクは頷く。


(流れた)


 もう。


(戻らない)


「現在、記録室で対応中です」


 侍女が続ける。


「下級神官達も確認へ動いています」


 アデリナ様が小さく息を吐いた。


「……早いですわね」


「うん」


 ボクは少し考える。

 管理局より先に。

 噂が。


(広がった)


「ポラリス嬢」


 アデリナ様が静かに。


「これでもう、“現場だけの話”ではありませんわ」


「うん」


「神殿側も巻き込まれた」


 一拍。


「だから」


 ボクは窓の外を見る。


「止めにくい」


 もう。


 南区の列だけじゃない。

 商人。

 孤児院。

 住民。

 神殿。


(増えた)


 その時。


「第二聖女ポラリス・バルカナバード様」


 後ろから声。

 振り返る。

 神官。

 少し緊張した顔。


「ザスキア様がお呼びです」


 空気が少し止まった。


(動いた)


 ついに。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ