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小学生男子だった僕、悪役令嬢の取り巻きに転生したのに、舞踏会で料理を食べてただけで王子様に選ばれました  作者: 奈香乃屋載叶(東都新宮)


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220/224

第220話 第二聖女33

 会議室は、まだ終わっていなかった。

 空気は変わった。

 でも。


(終わらせない)


 管理局側が。


「……承知しました」


 初老の男が、静かに口を開く。


「第二聖女による現場確認継続を監査開始までの暫定措置として受け入れます」


 一拍。


「ただし」


 来た。

 条件を。


(最後)


「現場混乱の責任は」


「第二聖女側にも発生する」


 静かに。

 でも、はっきりと。


「配給遅延」


「流通悪化」


「住民不安」


「暴動発生」


 一つずつ。


「これらが発生した場合」


「責任所在は監査対象となります」


 つまり。


(失敗待ち)


 ボク達を潰すために。

 アデリナ様が、小さく息を吐いた。


「随分と楽しみにしていらっしゃいますのね」


 男は反応しない。


「我々は秩序維持を重視しているだけです」


 即答はしていた。


「現場感情ではなく」


「安定を」


 静かな返答。


(違う)


 ボクは分かっていた。


(止めたい)


 それだけしかないって。


「なるほど」


 ザスキア様が軽く頷く。


「では」


 一拍。


「管理局側も責任を負うのですね?」


 男が止まる。


「……何をですかな」


「南区配給維持です」


 静かに。


「監査期間中」


「管理局も継続関与すると先程述べました」


「であれば」


 一拍。


「結果責任は双方に発生します」


 空気が止まる。

 王国側文官が、ゆっくり頷いた。


「……妥当ですな」


 神官達も黙っている。

 管理局側の男だけが、少し沈黙した。


(切られた)


 逃げ道をちゃんと塞いでいる。


「異論は?」


 ザスキア様が問いかける。

 感情はない。

 でも。


(逃がさない)


「……ありません」


 絞り出すような返答。


「では」


 ザスキア様が立ち上がる。

 全員の空気が変わった。


「正式監査準備を開始します」


「第二聖女側は活動記録提出」


「管理局側は配給維持記録提出」


「王国側は監査立会人選定」


 一つずつ。


「以上です」


 会議は終了した。

 書類が纏められる。

 少し後に、椅子が引かれる音がする。

 でも。


(終わってない)


 むしろ。


(ここから)


 ボクは静かに席を立った。

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