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小学生男子だった僕、悪役令嬢の取り巻きに転生したのに、舞踏会で料理を食べてただけで王子様に選ばれました  作者: 奈香乃屋載叶(東都新宮)


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第210話 第二聖女23

「とりあえず、照会の書類だけは書こう」


 ボクはそう行動に移す。


「ええ、照会ですわね」


 アデリナ様がペンを手にしながら微笑む。


「うん」


「内容は?」


 ロランスが訊いてきた。


「理由、権限、責任」


 短く並べる。


「簡潔ですわね」


「十分だよ」


 アデリナ様の頷きに、ボクは淡々と答えた。


「南区配給停止命令について」


「発行権限の確認、適用規定の明示、停止時の責任主体の提示」


 アデリナ様が書く。


「名義は?」


「第二聖女」


 一拍。


「連名ですわね」


「うん」


(逃がさない)


 二人選ばれているからこそ、より力がある。


「出します」


 侍女へ。


「ただ一番遅く届くようにして」


 速達とは真逆。

 反応を見るから。


「かしこまりました」


 扉が閉まる。


「行く」


「もう?」


 ロランスがきょとんとしている。


「うん」


「止めない」


 南区へボク達は向かった。


「続ける」


 配給を行うように指示を出していく。


「え……いいのか?」


「いい」


 頷きながら返事をする。


「止めない」


 短く。


「次」


 流れが動く。


「回ってますわね」


 アデリナ様が頷きながら微笑んでいる。


「うん」


(維持できている)


 ボクは頷いた。


「……来ない」


 でも、異変が起きている。


「何が?」


「荷車が」


 一拍。


「減ってる」


 ざわつき。


「昨日より少ないぞ」


 列から声が聞こえてくる。


「なんでだ」


(来た)


 荷車が遅れてやってきた。


「今日はこれだけだ」


「少ないね」


「……増やせない」


「止められた?」


「……ああ」


 視線が逸れる。


(強くなった)


 止めに来てる。

 削る段階に入った。


「どうしますの?」


 アデリナ様がボクに対応を求めてくる。


「続ける」


 ただ変えるつもりはない。


「でも減ってる」


 ロランスが困惑していた。


「このままだと足りない」


「うん、だから」


 軽く息を吸った。


「繋ぐ」


「まだ?」


「まだある」


 短く。


「……分かった」


 ロランスは頷いた。


「やるなら」


 落ち着いた表情で。


「最後までやろ」


 小さくはにかみながら。

 そうだよね、最後までいかないと。


「うん」


(来た)


(弱くない)


(次は強い)


 一歩。


「押す」

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