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小学生男子だった僕、悪役令嬢の取り巻きに転生したのに、舞踏会で料理を食べてただけで王子様に選ばれました  作者: 奈香乃屋載叶(東都新宮)


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第206話 第二聖女19

「行く」


 南区の配給所に向かう。

 人々は並んでいるものの、大きな滞りはなさそうだった。


「まだ回ってるね」


 ロランスが呟いた。

 学院で見てくれると思ったけれども、結局ついてきた。


「うん」


 頷きながら再び列を。


(遅い)


 流れはあるけれど。


(でも止まってない)


「次」


 ボクは列を見ながら短く考えを述べていく。


「え?」


「増やす」


 補足するように短く。


「もうですの?」


 アデリナ様が少し驚きながら話す。


「うん」


「止められる前に」


 一拍。


「広げる」


 ボクは考えを口にした。


「どこへ?」


「全部」


 短く。


「近いとこから」


 ボクは列の人に向かって指示を出す。


「そっちも並んで」


「え、ここじゃないのか?」


 並んでいる人が驚きながらボク達を見ていた。


「同じ」


 ボクは平然としながら答えていく。


「来ていい」


 人が動く。


「混ざるね」


 ロランスも手伝ってくれるようだった。


「うん」


(広がる)


 ボクは商人街へ行って、あのお店へ。


「昨日の分、回ってる?」


 店主に問いかけた。


「……もう来たのか」


 そう言いながらボクを眺めていた。


「足りない」


 そう答えていく。


「増やす」


「他も回る」


「……面倒なことしてるな」


 呆れながらボクを見ていた。


「回る方がいい」


 短く。


「分かったよ」


「今日は多めに出す」


 籠には前よりも重さを感じた。


(増えた)


「エルマさん」


 ボクは第二分院へ行って、話しかける。


「来たね」


 微笑みもせず、そう挨拶あいさつをしていた。


「繋ぐ」


 ボクは簡単に伝えていく。


「南区でしょうか?」


「うん」


「いいですよ」


 エルマさんは頷きながら、同意してくれた。


「こっちも余裕出てきましたので」


(流れる)


「止まらないで」


 配給の列へ戻って、指示を出す。


「次」


 ボクはどんどん指示を出していく。


「受け取ったら抜ける」


 流れが早くなる。


「……早くなってる」


 アデリナ様が呟いた。


「うん」


(回る)


(広がる)


 ボクは頷きながら、周りを見た。


「……来ない」


 すると気になったことがある。


「何がですの?」


「荷車」


 一拍。


「遅い」


 品物が来るはずなのに。

 さっき受け取ったもの以外にも。

 どうしてなんだろう。


「いつもの時間、過ぎている」


(止めた)


 ボクはもう一度お店へ向かった。


「今日は出せない」


 店主はボクを見るなり、そう答えた。


「え?」


「急に?」


 ボクは理由を訊く。


「……上から止められた」


 沈黙。

 視線を逸らしながら、声を落としている。


(来た)


 動いた。


「出たね」


 呆れながらボクは呟く。


「ええ」


 アデリナ様も頷いた。


「止めてた側ですわ」


「うん」


「どこから?」


 ロランスが訊いた。


「あたし、商人側も訊いてくる」


「上」


 ボクは考えを述べていく。


「神殿ではない」


 一拍。


「でも近い」


「止まらない」


「どうするの?」


「別から引く」


「別?」


「まだある」


 短く。


「流れは一つじゃない」


(触った)


(動いた)


(出てきた)


 一歩。


「次」


 ボクは決意する。


「捕まえる」

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