表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小学生男子だった僕、悪役令嬢の取り巻きに転生したのに、舞踏会で料理を食べてただけで王子様に選ばれました  作者: 奈香乃屋載叶(東都新宮)


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

205/227

第205話 第二聖女18

「……止めませんのね」


 扉が閉まった後、アデリナ様が小さく呟いた。

 廊下をゆっくりと歩きながら。


「うん」


 ボクは短く返す。


「完全に、任せる形ですわね」


 アデリナ様はザスキア様を思い返すように言葉を。


「見てるだけ」


 ボクも同調する。

 止めないで、壊れるかも含めて、だろうね。


「ええ」


 一拍。


「試されていますわ」


「うん」


 色々と判断するためだろうけれど。


「ですが」


 少しだけ間。


「随分と、危うい試し方ですわね」


「うん」


 神殿を出ていって、場所を移す。

 ボク達は学院に戻って、ロランスと共に話していく。

 ロランスは聖女候補で止まったから、学院で過ごしている。それでも手伝って貰ったりしている。


「止めないってことは」


 紅茶を飲みながら話していく。


「壊れてもいいってこと?」


 ロランスが呟いた。


「違う」


 否定する。


「壊れないか」


 一拍。


「見てる」


 沈黙。


「……なるほど」


 アデリナ様が顎に拳を当てながら言葉を。


「“正しい形”ではなく」


 考えを整理していく。


「“崩れない形”を見ているのですわね」


「うん」


 ボクは頷いた。


「だから」


 苦笑いしながら言葉を続ける。


「歪んでてもいい」


「回れば」


 短く。

 王国のためになるのなら。


「冷たいですわね」


 アデリナ様も苦笑い。


「うん」


 ボクは頷いた。


「でも」


「止まるよりいい」


 アデリナ様が小さく息を吐く。


「本当に、その考えで押し通すのですわね」


「うん」


「なら」


 アデリナ様は紅茶を飲みながら。


「こちらも、徹底するしかありませんわね」


「何を?」


 ロランスが問いかけた。


「流れの掌握しょうあくですわ」


「掌握?」


「どこで止まり」


 ボク達へ説明するようにアデリナ様は続けていく。


「どこで流れ」


「誰が握っているか」


「全部、見る」


 ボクは頷く。


「うん」


「次」


「どこ行くの?」


 ロランスは問いかけた。


「追う」


 短くボクは答える。


「札、人、上」


 一拍。


「決めてるやつ」


 静かに言葉を。


「……敵、ですわね」


 瞳を軽く閉じながらアデリナ様は呟く。


「うん」


「でも」


 一拍。


「まだ見えてない」


「ええ」


 アデリナ様は同意する。


「だから」


「出させる」


 短く。


「どうやって?」


 ロランスは訊いてきた。


「流す」


 それにボクは答えていく。


「え?」


「全部」


「止まらないように」


 一拍。


「そうすると」


 思い浮かべながら。


「困るやつが出る」


 沈黙。


「……ああ」


 アデリナ様が頷きながら言葉を。


「止めていた側ですわね」


「うん」


「そこを引きずり出す」


 軽く息を吐く。


「面白いですわね」


 微笑みながらアデリナ様が言葉を。


「うん」


「ですが」


 一拍。


「こちらも止められますわよ」


「うん」


「その時は?」


「押す」


 即答。


「止められる前に」


「広げる」


 短く。


「なるほど」


「速度勝負ですわね」


「うん」


 紅茶を飲み干した。


「では」


 ボク達は片付けながら立ち上がる。


「急ぎましょう」


 アデリナ様が歩き出す。


「うん」


 ボクも続く。


「頑張って」


 ロランスが応援してくれる。


「あたしは学院から見てる。でも、必要なら呼んで」


「ありがとう」


(止まらない)


(回す)


(全部)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ