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小学生男子だった僕、悪役令嬢の取り巻きに転生したのに、舞踏会で料理を食べてただけで王子様に選ばれました  作者: 奈香乃屋載叶(東都新宮)


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第203話 第二聖女16

「……さっきより回ってますわね」


 南区に戻って、配給の様子を確かめてみた。

 アデリナ様が呟いている。


「うん」


 列は動いている。

 でも。


(足りない)


「まだ足りませんわね」


 アデリナ様も同じ意見だったみたい。


「うん」


 ボクは同意する。


「――何をしている」


 低い声。

 振り返ってみると、さっきの役人とは違っていた。

 衣。

 徽章。

 立ち位置。


(上だ)


「配給です」


 ボクは震えることなく返事をする。


「見れば分かる」


 冷たい返し。


「許可は?」


 一瞬、間。


「現場判断ですわ」


 アデリナ様が返答する。

 震えず、平然と。


「配給は神殿の統制下にある」


 この役人は冷たく説明する。


「勝手な流通は認められない」


「勝手じゃない」


 ボクは反論する。

 神殿の統制下にあるならなおさら。


「ボク達は第二聖女だよ。現場を見ている」


 役人は一旦沈黙する。


「回ってる」


「規定に従え」


 面倒くさそうに話していった。


「従って止まるなら?」


 一拍。


「意味ない」


 沈黙。

 話が通じないような。


「……第二聖女といえど」


「権限を超えている」


 神殿から指示されているのに?


「じゃあ」


 一歩。


「止めるの?」


 静かに。


「今」


 微笑みながら近づいていく。


「ここで」


 すると、列から声が出てくる。


「やめるのか?」


「せっかく回ってるのに」


「また止まるのか?」


 ざわめきは、ボクや役人にも聞こえている。


「困るのはこっちだ」


「責任取れるのか」


 人々の声がさらに出てきた。


「……」


 言葉が止まる。

 役人は言い返せないようだった。


「現状の改善は確認されています」


 アデリナ様が落ち着きながら言葉を。


「止める合理性は?」


「……報告する」


 短く。

 周囲の視線を気にしながら。


「一時的だ」


 役人は去っていく。


「……来ましたわね」


 アデリナ様は笑みを見せながら呟く。


「うん」


 守る側。

 止める側。


「でも」


 一拍。


「止めさせないから」

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