とても憂鬱です
「お客様が来たようだ」
深夜といっていい時間帯に怪しい動きをした男が周りを民家の一つに向かっていく。
そしてそれを俺達・・・・ニレニアと共に見下ろしていた。
「けど・・・あれ動きが素人臭くない?」
「だな・・・詳しくは本人に聞けばいいさ」
俺達は見張り台として使用していた民家の屋根から不審者目がけて飛んで、勢いそのまま男の頭に拳骨を落とす。
「ぶべっぽ?」
頭をどつかれて地に付した男を見下ろし周りを探る。
「良し他にはいないみたいだな」
「ええ誰も気が付いてないみたいだし、この男はルルナとカリナに渡すわ、私達は見張りに戻りましょう」
「分かった先に行って見張ってるからこいつを頼む」
俺はさっきお世話になった家の屋根に向かって歩いて行く。
「隊長どうしたんですか?」
私は交代要員として待機しているルルナとカリナが休んでいるテントに向かい声を掛けた。
「休んでる所悪いんだけど、不審者を一人捕まえたわ、貴方達に預けるから聞き取りお願い」
「はっ!了解です!隊長も頑張ってください」
目をキラキラさせながらカリナが言ってきたので真顔で頷く。
「もちろんよ、テロごときに遅れは取らないわ」
私達は軍の特殊部隊に属する者、テロなどに引けを取るわけにはいかない。
それにルクスは軍を辞めた身、あいつの前で無様な姿は見せられない、気合を入れなくてわ!
「任せた」
私は不審者を任せてルクスの下に戻った。
「ちっ!どうやら本命が来たようだな」
あれから暫く何もなくそろそろ見張りも交代の時間となりそうだったのに、訓練された動きを見せる8人が障害物に隠れながら民家の一つに向かって進んで行っている。
(人数が多い、二人じゃ無理だ)
【テレコ】を使いリリーさんに連絡を取る。
「リリーさんお客の数が多いシーニアを起こして守りにつかせてくれ」
『了解』
これであっちは安心していい、お客の相手をしますか。
「ニレニア今からあの8人の相手をする、【音】に関しては心配するな、シーニアが【遮音結界】を張ってくれるからどんだけ暴れようと子供達にもお客にも聞こえなくなるから」
シーニアは部隊の中で【結界術】の使い手でよく重要人物の護衛をやっていたので、安心して任せられる・・・・・・あんな性格だけどな。
「わかったわ、じゃああの3人は私がもらうわね」
その言葉を残して屋根から飛び降りていくニレニア。
つーか残りの5人のほうが遠くに居るじゃねえか1めんどくせぇ!!
仕方ないから屋根の上から思いっきり5人に向かって飛び、勢いそのままに一人を殴り意識を刈り取る。
いきなり現れ仲間を倒されたことにより】残りの4人が俺から距離を取り武器を構えた後・・・・【ファイヤーボール】を連発で打ってくる。
「ちっ!」
物理と思わせて魔法とか・・・・なかなかやるが甘い。
全ての【ファイヤーボール】を切り伏せた後、近くに居た男の懐に飛び込み鞘付きの剣で切り伏せ意識を刈り取る・・・・・残り3人!!
その後すぐに右側で様子を見ていた女の懐に入り鳩尾に一撃入れすぐに離れると、今までいた場所に【ファイヤーボール】が撃ち込まれてきた。
もちろん女は意識を失っている、後二人!!
「あぶねぇ、火遊びは他所でやれ」
離れた場所で【ファイヤーボール】を使ってきた男に向かって不審者から奪った剣を投げつけ、見事に肩に刺さり戦闘不能となった・・・・あと一人!!
残った男が不利と思ったのか逃走をしようと俺に背を向け走り出して・・・・・崩れ落ちる。
『ナイス、リリーさん』
『いいえ余計な手出しでしたわ』
そんな事は無い、楽して倒せるならそれに越した事は無いしな。
さてニレニアは・・・・・・・終わってるな、流石だ。
「ニレニア部隊を呼んでくれ、こいつらを連れて行ってもらう」
「わかったわ、今連絡をとるわ」
こいつら素人じゃないから第三小隊に渡したほうがいい。
「で?こいつら【アレ】だと思う?」
「【アレ】の下っ端だと思うわ盗賊の動きじゃなかったし、多分先行隊ね」
そうなんだよな・・・動きに素人臭さが無かった、やっぱり【ヘイト】が出張って来るのか・・・・・めんどくせえ!!
「これで【アレ】が出てくることが確定したけど狸おやじに援軍要請できないかな?」
「間に合わないでしょうね行きは、付くとしたら帰り道ね、連絡はするわ」
ため息をつきながら自分のテントに向かい始めるニレニア、頑張れ!援軍が来るか来ないかで俺が楽になるかならないかが決まるんだ!!是非とも説得して援軍OKにしてくれ!!
「帰りには援軍が来ることになったわ」
よぉぉぉぉし!!!帰りが楽になるぞ!!
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