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酒は呑んでも呑まれてはいけません

「・・・・・・マスター・・・何をしているのですか?」


リリーさんが俺の姿を見てため息をつきながら聞いて来る。


俺は今一階に降りて階段から一階にあるバーをのぞき込んでいたのだ、それをリリーさんに見られたという訳だ。


「・・・・・またニレニアが来てるんじゃないかと・・・・」


そうなのだ!今日連休最終日・・・・・・連休じゃなかったけどな!!

それをつぶさせる訳には行かんのだ!切実に休みが欲しいのです!!


「明日の打ち合わせとかで来てるんじゃないかと思ってな」


捕まれば確実に休みがなくなる、それだけは断言できる!!


「クリムト大尉は午後からいらっしゃるそうですよ?」


「出かけてくる!!」


そんな話を聞いたら此処に居るわけにはいかん!!【オーテック】でツーリングに出かけるぞ!!


「はい行ってらっしゃいませ」


俺は急いで倉庫に向かい【オーテック】を倉庫から出して跨る。


「さてと・・・・取り敢えずランテナまで流して、海を見ながら飯でも食うか」


魔導エンジンを掛けてそのままゆっくりとすすみ入場門を出てからフルスロットルにしてランテナを目指す。

途中で町によりサンドイッチと飲み物を買い、またフルスロットルで飛ばして目的地であるランテナに着いた。

崖の上から海を見ながら買ってきたサンドイッチを食べてから、暫くボーっとする。


「これが休日の正しい過ごし方だ・・・・・・平和だなぁ・・・・・」


本来であればこのような時間を4日間過ごせるはずだったのに何故か一日だけになってしまった。


「人生ってままならんよなぁ・・・・・」


思ったように生きられない・・・・俺はダラダラ生きていきたいのになぁ・・ギルマスなんてのをやる事になった為にダラダラできずにいる。


「はぁぁぁぁ・・・・・帰りたくねぇ・・・」


明日から護衛の仕事もやりたくねぇ・・・・【ヘイト】が出てくる可能性があるから尚更にな!

でも時間は止まらない、もう夕方になったので仕方なく戻る事にする。




「あんたね!明日の打ち合わせをすっぽかして何をしてるのよ!!」


帰ってギルドハウスに入った途端ニレニアガ腕を組み睨みながら言い放った言葉が俺を出迎えてくれた。

こいつまだ居たのかよ!さっさと帰ればいいのに!


「別に俺じゃなくてリリーさんと打ち合わせしてもいいじゃねぇか」


「もう打ち合わせは終わらせたわよ、今はバーでのんびり飲んでる所よ」


・・・・・・帰って飲んで欲しかった、なんて言ったら殴られるよなきっと!


「一応仕事で来てるんだろう?呑んでいいのか?」


「構わないわ、もう帰って寝るだけだもの」


いったあとに一気にグラスに入ってる酒を飲みほしてテリスにグラスを渡す。


「寂しい奴だ、彼氏とデートでもすればいいのに」


「いないわよ男なんて、あんたも隊長を勤めていたならわかるでしょう?自由な時間なんてあまりないのを」


「・・・・・・え?」


「・・・・・・え?」


ニレニアの言葉に首をかしげて見つめ合ってしまう。


「俺の所はリリーさんが優秀だったから結構自由だった」


「・・・・・・羨ましいわ」


テーブルに突っ伏して絞り出すようにボソッと呟くニレニア・・・・かなりストレス溜まってんなコイツ。


「良し分かった!今日は飲もう!」


少しでも嫌な事を忘れさせてやろう!





俺は今猛烈に後悔している!!なぜかと言うと・・・・・・・


「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、本当にごめんなさい」


ニレニアが俺の腰辺りに抱きつき、泣きながら謝っているのだ、ちなみにこの体制になって30分経つ。


「聞いてるルクス?本当にごめんなさい」


「ああ聞いてるよ、もうわかったから放してくれないか?」


ニレニアって酔うと泣上戸なんだな・・・・もう一緒には呑まん!


「いいえ分かってないわ!貴方がどんな思いであいつの下に着いたかなんて気付きもしないで、私は貴方に酷い事を言ったわ!本当にごめんなさい、ぐすっぼんとうにごべんなざい・・・」


ガチ泣きになってるよ!テリス助け・・・・・・いねぇ!!逃げやがったよあいつ!


「でもね・・・好きな人が悪徳士官の仲間になったなんて聞いたら、何を言えばいいか分かんなくなっておもわずいっでじまっだの・・・ごべんなざい・・・」


・・・・・・・・え?こいつ今なんて言った?気のせいか?好きって言わなかったか?


「ごべんなざぁぁぁぁぁぁい」


気のせいだな・・・・俺ももう少し呑もう。








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