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お休みは戻って来てくれませんでした


「失礼します、ルクスを連れて参りました」


「ご苦労」


ニレニアが敬礼をして彼女の上司・・・・ラルクエル大将に報告にしているのを見て思わず顔をゆがめてしまう。

ぬかった!軍に呼び出された時点で狸おやじに会う可能性があったのを失念していた。


「では私はこれで」


「すまなかったな」


ニレニアが部屋を出ていった次の瞬間狸おやじの真面目な顔が崩れてニヤニヤした顔になる。


「相変わらず面白いよなお前は!」


「うっせ!」


俺は部屋にあるソファーに座り狸おやじを見る。


「で?用事は何だ?わざわざあの二人の出入りの真相を聞くためだけに呼び出した訳じゃないんだろう?」


この狸の事だそれだけのはずがない!


「クックッ!俺の事をわかってくれ嬉しいぞ?」


好きで理解しているわけじゃねぇよ!経験則だ!!


「で?」


「お前さんの所で受けた二日後の護衛、【ヘイト】が出てくる可能性が出て来た」


「まじか」


確か俺に頼みたい依頼があるってリリーさんが言ってたけど護衛かよ!しかもテロリスト集団の中でも有名な【ヘイト】かよ!


「詳しく聞かせろ」


「うちの情報部が他の事件で【ヘイト】関連を調べていたらその可能性を指摘してきた、お前さんの受けた護衛の内容は?」


「知らん」


休み明けに聞くつもりだったからな!


「お嬢様学校の旅行の護衛だ」


何だ?その平和な理由で何で【ヘイト】が出てくるんだ?


「【ヘイト】はサイコな連中の集団だ、前に起きた事件・・・・貴族学校の襲撃と誘拐があった理由が判明したのだ」


「どんな理由だ?」


「生贄」


・・・・・また古風でサイコな理由だなおい!


「【ヘイト】のメンバーを一人捕まえて自供させた結果『血統と若さを持つものを生贄にした』らしい」


聞いてうんざりしてきた、そんなくだらない理由で子供達を殺したって?馬鹿馬鹿しい。


「なにに対して生贄したんだ?どうせ禄でも無いだろうが」


「ラムオール」


「はっ!!死の神に生贄?確かにサイコだな」


ラムオールは死を司り魂を次の生に送るとされている女神だ。


「ここで重要なのは『血統と若さ』だ、つまり・・・・」


「お嬢様学校は狙われやすい・・・・・しかも学校の旅行で街を出る・・・・・か」


「そのとおり、そこを情報部が指摘してきた」


ありそうだなぁサイコな連中の考える事はたまに普通の斜め横を行く、・・・が普段は直情的な物が多い。


「で?」


その情報を教える為だけに呼んだ訳じゃないだろうに。


「お前のギルドメンバーとしてうちの第三小隊から何人か共に参加させてくれ」


「おい!!」


冗談じゃない!しかも第三小隊って?ニレニアの部隊じゃねぇか!


「他の者は距離を十分に取りつつ追いかけてもらう事になる」


「だから待てって言ってんだろうが!嫌だぞ俺は!」


「いざって時お前一人で【ヘイト】の相手をするか?」


「うちのメンバーを連れて行けばいいじゃねぇか」


そうすれば第三小隊と共に行動する事は無くていいだろうに!


「ギルドメンバーを連れて行っても第三小隊は参加させてもらうぞ?【ヘイト】が出た場合第三小隊がいた方が都合がいい、まあ保険みたいなものだよ」


確かにそうかもしれないが、俺の気が休まらないじゃないか!・・・・・・・ん?第三小隊がつくって事は

俺楽できるんじゃねえ?・・・・よく考えたら楽できるじゃん!まあたまにニレニアに会って気疲れするかもしれないがそれだけだ、良し!


「わかったよその話受けよう」


「うむ、二日後の朝には同行する者をお前の所に行くようにしておく」


「わかった、これで用はお終いだな?帰るぜ」


立ち上がり部屋を出ようとしたところで止められた・・・・チッ!!


「待て・・・・・・まだお前の持ってきた【メッセージスフィア】と帳簿の確認が終わったと連絡が来ていない、もう少しゆっくりしていけ」


ちくしょう!【終わったからさっさと帰るぜ作戦】が失敗した!!もう昼を過ぎたんだぞ?このままでは夜になって本当に休みがなくなっちまうだろうが!


「んんーーー?どうしたのかなルクス?何か言いたそうだどなぁ」


この狸おやじわかってていったやがるなぁ?むかつく!!


「この狸・・・・」


「クックック!新しい生活を楽しんでいるようで何よりだ」


しみじみとと呟く狸におれは鼻で笑ってやる。


「けっ!何が何よりだよ!狸に押し付けられたギルドのせいで俺はのんびりした生活ができなくなったんだぞ!」


「押し付けたとは人聞きが悪いな、お前の部隊に殆どがお前と共に軍を辞めると言い出したから新しい職場の用意をしてやっただけだろう?」


・・・・・そう、この狸が俺達のギルド【ローレライ】の後ろ盾であり、創設者である。




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