ドリアード
静けさを抱える森
シエル、アルバート、アリシアの3人は
成長し続ける植物によって
教会の玉座から追い出される
玉座の中ではラプルスが
植物をきり裂き抵抗していた
外に出た3人に先程の声が聞こえる
「頼みがある」
目の前の地面から輝く芽が飛び出すと
一瞬で3人の背丈を超えるほどの木になる
木の幹は割れそこから女性の形をした植物が現れる
女性の植物はゆっくり目を開ける
そして喋り始める
「子供らよ、どうか助けて欲しい…」
「助ける?」
アルバートは警戒する
先程の植物を扱う程の者だ
「何をしたらいいんですか?」
シエルはとりあえず話を聞こうと近づく
「ウィル…ウィル神父を助けて欲しい…
せめて…安らかな眠りを…」
3人は顔を見合わせる
先程まで敵だったウィルを
助けて欲しいと言われたのだ
「ウィルを取り込んだラプルスは
もう私の手に負えません…
力をお貸しいたします…どうか…」
女性の植物は深く頭を下げる
「助ける事になるかは解りませんが…
俺達はラプルスの暴走をここで止めようと
思っています」
「本当ですか?
ラプルスの暴走の原因であるウィルを離せば
止められると思います」
嬉しそうにする植物
「私はドリアード……この森を管理する1人です
ウィルには戦火から助けて頂いたお礼に
この森を共に管理していました……
それでも返しきれない恩があります」
話を聞いてくれたシエルの手を握る
「なるほどな…」
アルバートは警戒を解く
「あの力を貸してくれる方がいたら
心強いですね」
アリシアも安堵する
「ウィンドカッター!オーバー!」
植物を蹴散らして這い出てくるラプルス
「お前か!ドリアード!」
ドリアードとラプルスは顔見知りのようだ
「おやめなさい!ラプルス!ウィルを離して!」
「何を言っているんだ!もうウィルは僕なんだ!
お前も邪魔をするならここで消す!」
地面に手を当てるラプルス
どうやら魔力を吸い上げているように見え
さらに魔力量をあげる
「ドリアード…力を貸すと言ったな…」
アルバートが前へ出る
「はい…」
アルバートはドリアードの木に手を当てると
光が木とアルバートを包み込む
「あれは…」
シエルも見覚えのある光
「そう…融合魔法です」
アリシアは冷や汗をかく
包みこまれた光から圧倒的な力を感じる
光から
大男が現れる
「我が名はドルバード」
大剣を軽々と持ち上げ
切っ先をラプルスに向ける




