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陶器市で手をつなぐ

陶器市は、橋の周りの平地いっぱいに露店が並ぶ、大きな祭りだ。


少し前、アストリッドが、宿泊客用のカップを買いたいと言ったため、

カイが「アスティ爺さんのリハビリ」の体で陶器市に行くことを提案したのだ。


「――――!!!!」


大盛況の陶器市に驚き、カイの袖を必死に引っ張るアストリッドを見て、

カイも嬉しくてたまらない。


「やろ?デカいやろ?

デカいねん。これ。一年に二回くらいしかないねんで。

アスティは運がええわ。

え?あっち?あっち行きたいん?

違う?熱い?興奮で?興奮で熱いん?

ええやん、それ!はよ行こ!!」


二人は、『リハビリの体』を演じることを忘れて歩き出す。


「カップ欲しいんやろ……めっちゃあるな。どんなん?

――え?僕?

ほんほん……僕が宿屋の客なら、どんなカップがええかって?あ――。」


カイはキョロキョロ見回して、何かを見つけると、

嬉しそうにアストリッドの手を握って、そちらの方に連れて行く。

アストリッドは繋がれた手をチラリと見て、髭の奥の頬を桃色に染める。



別作品も書いています。

長めのお話がお好きでしたら、こちらもどうぞ。

■『神鼠の大王は猫を愛せない―美貌すぎる少年王は天敵の猫族少女を絶対に手放しません 』

https://ncode.syosetu.com/n9295ms/

■『BL終局の悪魔―俺を利用するはずの白髪高官が、なぜか俺の目を美しいと言ってくる―』

https://ncode.syosetu.com/n4565ml/


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