青いカップ
「おーい、アスティ、倒れてへん?」
翌日のお茶の時間、いつものようにカイが宿屋に顔を出す。
アスティはいつものように、お茶とお菓子を黙って指差す。
「おー、めっちゃええやん!
なんか、洗練された感じや。
素泊まり、安い、安心感とお洒落さがある。
お茶飲み放題、お菓子付き。」
拍手しながら頷きまくるカイに、
アストリッドが一枚の紙を見せる。
「……ん?これ何?
絵?お茶が入ったカップの絵やん。
アスティ描いたん?
すごいやん、才能ありすぎや!」
アスティはフンスと胸を張る。
「これ?ああ、外に向けて貼るん?
え?0.3秒で足を止める絵を目指したん?
すごいやん!足止まるって、この絵!」
カイが中から外に向かって張り紙を貼る。
「いや、これでもう、すぐにまたお客さんが……ん?」
喋りながら振り向くと、机にリボンを付けた青いカップが置いてある。
「あれ?これは……陶器市で僕が見てたやつやん。」
アスティがカイとカップを交互に指差す。
「僕に?」
アスティがうんうん頷く。
「え?僕が欲しい言うたから、買おうとした?
そんで手を離したらはぐれたん?
――そうやったんや……」
作者はファンタジー、令嬢、現代恋愛などを執筆しています。
こちらは美形多めの異世界恋愛ファンタジーの連載。完結まで執筆済み、毎日ポンポン更新しています。
『神鼠の大王は猫を愛せない―美貌すぎる少年王は天敵の猫族少女を絶対に手放しません 』
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