表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
2/3

第二話 「見てる側の証明」

どもどもyさんです。

「なんか更新遅くね」だって?

リアルで忙しいんですよ察してください。

不定期更新にはなりますが、毎週木曜日に更新していくようのが目標です。

いいですか?目標なので、不定期かもしれないし、毎週木曜日かもしれません。

どうかご了承していただくよう、お願いします。

ということで、元最強の俺、普通の高校生やってるのに 隣の無口女子にだけ全部バレてるんですが。

第二話、どうぞ。

放課後。


教室はまだざわついていた。


ユウは荷物をまとめながら、視線を感じていた。


——またか。


隣を見るまでもない。


白瀬ミナ。


相変わらず、何を考えているかわからない顔でこちらを見ている。


「……何」


先に口を開いたのはユウだった。


「別に」


ミナはあっさりと返す。


「見てるだけ」


「やめろ」


「無理」


即答。


昨日と同じ流れに、小さくため息をつく。


「……帰る」


「うん」


興味なさそうな返事。


なのに。


視線だけは、外れない。


——本当に面倒なやつだ。


ユウはそれ以上何も言わず、教室を出た。


──────────────────────────────


校舎の裏。


人通りが少ない場所。


——タイミングが良すぎる。


「おい、転校生」


案の定だった。


昨日とは違う顔ぶれの、不良が三人。


「昨日、調子乗ってたらしいじゃん?」


誰かが笑う。


情報の回りが早い。


普通の学校でも、こういうのは変わらない。


「……帰る途中なんだけど」


「関係ねえよ」


囲まれる。


逃げることはできる。


でも——


追われるのは面倒だ。


「少しだけ、付き合えよ」


肩を掴まれる。


その瞬間。


ユウは、ほんのわずかに力を抜いた。


——大げさにやるな。


——目立つな。


頭の中で線を引く。


「……はあ」


小さく息を吐く。


次の瞬間。


視界が、ゆっくり動いた。


一人目の足元に軽く触れる。


それだけで体勢が崩れる。


二人目の腕を、押すでもなく、引くでもなく。


“ずらす”。


三人目は、動く前に距離を取る。


全部、数秒。


「……は?」


「今、何した?」


倒れたまま、理解できていない顔。


ユウは何も言わない。


ただ、少しだけ距離を取る。


「やめとけ」


低く、短く。


「次は知らない」


嘘ではない。


本気を出すつもりはないが、

これ以上続くなら加減は難しくなる。


沈黙。


空気が変わる。


さっきまでの余裕は消えていた。


「……チッ」


舌打ち。


それ以上は来なかった。


——終わりだな。


ユウはその場を離れる。


これでいい。


目立ってない。


バレてない。


“普通”の範囲内。


そう思った、その時。


「やっぱり」


声。


止まる。


振り向かなくてもわかる。


「見てたのか」


「うん」


白瀬ミナは、壁に寄りかかっていた。


最初からそこにいたみたいに、自然に。


「全部」


淡々とした声。


ユウは小さく息を吐く。


「……暇なのか」


「まあね」


ミナは少しだけ首を傾ける。


「でも、これで確定」


「何が」


視線が合う。


逃げ場のない目。


「普通じゃない」


言い切った。


昨日とは違う。


迷いがない。


「……だから何だよ」


「別に」


同じ返事。


でも、その意味は違う。


「言ったでしょ。バラさないって」


静かな声。


嘘じゃない。


そう思わせる何かがあった。


「ただ」


一歩だけ、近づく。


「見てる」


「……は?」


「ちゃんと隠せてるか」


「変なことしないか」


「ちゃんと“やめられてるか”」


言葉が、少しだけ重くなる。


ユウは眉をわずかに動かした。


「……なんでそこまで」


普通は、関わらない。


普通は、怖がる。


でもこいつは違う。


ミナは少しだけ考えてから、答えた。


「前にいたから」


「……何が」


一瞬だけ、間。


「怖い人」


それだけ。


でも、それで十分だった。


——なるほどな。


全部が繋がる。


「……そうかよ」


ユウはそれ以上聞かない。


聞けば、深くなる。


それは避けたい。


「安心して」


ミナは言う。


「私は味方とかじゃない」


「ただ——」


少しだけ視線を逸らして。


「放っておけないだけ」


その言葉が、やけに残る。


沈黙。


風が少しだけ吹く。


「……関わるなって言ったよな」


ユウが言うと、


「無理」


また即答。


少しだけ、間を置いて。


「だって」


ミナはほんのわずかに笑った。


「もう関わってるし」


——確かに。


否定できなかった。


ユウは小さく息を吐く。


「……勝手にしろ」


そう言って歩き出す。


後ろから足音はしない。


でも。


視線だけは、確かに感じる。


見られている。


理解されている。


——面倒だ。


なのに。


完全に切り離すことも、できない。


夕焼けの色が、少しだけ濃くなる。


普通の帰り道。


普通のはずの毎日。


でも。


確実に何かが、変わり始めていた。

見ていただきありがとうございました。

次回の更新をお待ち下さい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ