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第1話 ダンジョンを作ろう!

ーーー

【初心者ダンジョン】

魔王:レベル1

階層:1

DP:0

配下:1

機能:

【召喚】

【ダンジョン編集】

ーーー


「DP?」

「ダンジョンポイントじゃな」


 メルグが得意げに胸を張る。

 スライムなのでどこが胸か分からないが。


「ダンジョンにおける通貨じゃよ。

 召喚も、部屋の拡張も、家具の設置も、全部これを使う」

「へぇ」

 完全にゲームだ。


「ちなみに現在0DPじゃ」

「終わってんな」


 ベッドすらない石部屋を見回す。

 寒い。硬い。眠れそうにない。


「どうやって増やすんだ?」

「方法はいくつかある」

 メルグがぴょこんと跳ねる。


「魔物の素材。 財宝。 希少鉱石。 魔道具。

 価値あるものをダンジョンコアへ捧げれば、DPへ変換される」

「換金システム付き!?」

「あと死体でもいける」

「急に生々しくなったな」


 するとメルグは、少し真面目な声音になる。

「本来、ダンジョンとは魔物を呼び寄せ、人を誘い込み、資源を奪い成長する存在じゃ」


「……悪の組織?」


「魔王じゃしな」


「そうだった」


 今さら思い出した。

 俺、ダンジョン魔王らしい。

 その瞬間。

 ピコンッ。


ーーー

初心者ミッションを確認しました。

【最初のDPを獲得せよ】

報酬:

召喚回数+1

ーーー


「おっ」

 思わず身を乗り出す。

 追加ガチャ。

 その単語だけで脳汁が出る。


「よし、稼ぐぞ」

「ちなみに現在、外には低級魔物が生息しておる」

「戦えるのか俺」

「無理じゃな」

「即答!?」

「主殿、一般成人男性より少し弱そうじゃし」

「否定できねぇ……」

 するとメルグがぷるぷる震えながら前へ出た。


「安心せい。儂に策がある」

「戦えるのか?」

「儂を誰だと思っておる」

 メルグは片眼鏡をクイッと上げる。


「知識こそ最強じゃ」


 次の瞬間。

 ダンジョンの壁の一部が変形し、鋭い石槍が飛び出した。

「うおっ!?」


「ダンジョン編集の応用じゃよ。

主殿、ダンジョンとは“戦場そのものを創る力”じゃ」


  その言葉に、俺は思わず息を呑んだ。

 召喚。

 迷宮。

 罠。

 拡張。

 絶景。


 この世界なら、本当に何でもできるかもしれない。


「っていう、わしもダンジョンをいじるなんて初めてなんじゃがな!」

「は?」

 感動が吹き飛んだ。

「いや初めてなんかい!」


「めちゃくちゃ楽しいぞこれ!」

 メルグはテンション高めに石壁を変形させ始める。


 ゴゴゴゴ――ッ!


 すると玉座の横に、謎の石像が生えた。

 しかも俺そっくり。


「やめろ気まずい!」

「記念じゃ記念!」

「黒歴史を壁に刻むな!」


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