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第62話「笹かざり」
ウサギの子たちが遊びに来て、笹飾りを見た。
「これなに?」と一匹が聞いた。
「たなばた」とチビが言った。「ねがいごとかくんだよ」
ウサギの子たちは興味深そうに短冊を見ていた。ポンの「おいしいものがたくさんたべられますように」を読んで、顔を見合わせた。
「書いてみる?」とコンが聞いた。
ウサギの子たちはうなずいた。かあさんが短冊をもう二枚出してきた。青と、もう一枚黄色。
一匹がしばらく考えて、「かけっこでいちばんになりたい」と書いた。
もう一匹は、もじもじしてから、「おともだちがふえますように」と書いた。
チビはそれを読んで、なんだかじんわりした。自分もそう書けばよかったかな、と思った。でも自分が書いたことも、まあいいか、と思った。
四枚の短冊が、笹にならんで揺れた。
「たくさんになったね」とチビが言った。
「うん」とウサギの子。
風がそよいで、さらさら、さらさらと鳴った。




