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第53話「おおきいの、ちいさいの」

 チビが縁側で空を見上げていた。


「コンにい、ほしって、おおきいの? ちいさいの?」


 コンが本から顔を上げた。


「大きいよ。すごく大きい」


「どのくらい?」


「太陽くらい、もっと大きいのもある」


 チビはしばらく黙った。太陽がどのくらい大きいか、あまりよくわかっていなかった。


「でも、ちいさくみえる」


「遠いからね」


「どのくらいとおいの」


「すごく遠い。光が来るのに何年もかかるくらい」


 チビはまた黙った。何年もかかる、というのもよくわからなかった。ただ、すごく遠いのはわかった。


「じゃあ、ぼくがみてるの、むかしのひかり?」


 コンが少し驚いた顔をした。


「そうだよ。よくわかったね」


「なんとなく」


 ポンが縁側に出てきて、空を見上げた。


「むかしのひかり」と繰り返した。「おいしそう」


「食べられないよ」とコンが言った。


「なんとなく」とポン。


 チビはくすくす笑いながら、また星を見上げた。


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