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第47話「タキさんの薔薇」
雨のやんだ朝、コンはタキさんの家に手伝いに行った。
タキさんの庭の薔薇が、ちょうど満開だった。赤いのと白いのとピンクのと、いろんな色が咲いていて、庭じゅうがにぎやかだった。
「きれいでしょう」とタキさんが言った。「雨のあとの薔薇はとくべつよ」
コンはしばらく眺めた。花びらに雨粒がのこっていて、光を受けてきらきらしていた。
「ほんとうだ」
「毎年この時期だけよ。梅雨の薔薇はね、色が濃くなるの」
コンは草むしりと水やりの手伝いをした。タキさんは足腰が弱いから、しゃがむのがたいへんなのだ。
帰り際、タキさんが薔薇を一輪切って持たせてくれた。白くて、大きな花だった。
家に帰ったら、チビが「なにそれ!」と飛んできた。ポンも珍しくさっと起きてきた。
かあさんがガラスの瓶に水を入れて、飾った。縁側に置いたら、雨上がりの光の中で、白い薔薇がぱっと明るく見えた。




