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第45話「長靴の日」
雨が続くので、かあさんが長靴を出してきた。
コンのは紺色。ポンのは緑色。チビのは黄色で、小さなひよこの絵がついていた。
「チビのかわいい!」
「コンのとポンのにはついてないの」とコンが言った。
「チビだけ特別ってこと?」
「そう」
チビはうれしくなって、さっそくはいてみた。ぴったりだった。ぺたぺたと歩くと、底がやわらかくて楽しい音がした。
三匹で外に出た。水たまりがあちこちにできていた。
「ちゃんと歩くんだよ」とコンが言った。
チビはうなずいた。
次の瞬間、水たまりにどんとふみこんだ。水がぱしゃんと跳ねた。
「チビ!」
「だって長靴だもん」
「だからってわざわざ踏むの」
「踏む」
ポンが黙って別の水たまりを踏んだ。ぱしゃ。
コンがため息をついた。
「……ふたりとも」
雨の日の坂道は、ぱしゃぱしゃと、にぎやかだった。




