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第41話「梅シロップのびん」
かあさんが梅シロップを作ることにした。
梅の実をよく洗って、へたを取って、瓶に入れる。氷砂糖を梅と交互に重ねていく。白い砂糖と、青い梅が、層になってきれいだった。
「これだけ?」とチビ。
「これだけ。あとは待つだけよ」
「どのくらい?」
「二週間くらい」
「ながい!」
かあさんが笑った。「砂糖が溶けて、梅のエキスが出てくるの。毎日瓶を揺すってあげてね」
チビが瓶をそっと揺すった。かちかちと氷砂糖が動いた。
「これを毎日やるの?」
「そう。チビに任せようかしら」
「やる!」
ポンが瓶をのぞき込んだ。まだ砂糖は全然溶けていない。ただの梅と砂糖だ。
「ほんとにおいしくなるの?」
「なるよ」とかあさん。「水で割って飲むと、さっぱりしておいしいの」
ポンがじっと瓶を見た。二週間、という時間が、ポンにはとても長く感じた。
チビはその日から、毎朝瓶を揺すった。金魚を確認してから、梅の瓶を揺する。チビの朝の仕事が、また一つ増えた。




