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第40話「梅の実」
すももの木の少し先に、梅の木もあった。
こちらは青くて丸い実がたくさんなっていた。すももより大きくて、ころんとしている。
「これも食べられる?」とチビが聞いた。
「生では食べられないよ」とコン。
「なんで?」
「そのままだとおなかが痛くなるから」
チビが残念そうな顔をした。
「じゃあなんのためにあるの」
「梅シロップとか、梅干しとか、梅酒とか、加工するんだよ」
「むずかしいの?」
「梅シロップはそんなに難しくないよ。砂糖と一緒に瓶に入れておくだけ」
チビはふうん、と言いながら梅の実を見上げた。青くて、産毛がうっすらついていて、いい匂いがする。すっきりとした、さわやかな匂いだった。
「このにおいすき」
コンも匂いを嗅いだ。たしかに、いい匂いだった。
ポンが「かあさんに頼もう」と言った。めずらしく積極的だった。梅シロップが何か、よくわかっているらしかった。
「ポン、知ってるの?」
「おいしいから」
三匹は梅の実をいくつか拾って、家に帰った。




