表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
35/63

第35話「夕暮れの縁側」

 夕方、三匹が縁側に並んでいた。


 チビは金魚の鉢を膝の近くに置いて、ときどきのぞき込んでいた。金魚はゆったりと泳いでいる。チビが指を近づけると、ぱくっと寄ってきた。


「なついてきた」


「魚は懐かないよ」とコン。


「なついてるもん。ぼくだってわかってる」


 コンは何も言わなかった。否定しきれなかった。


 ポンが空を見ていた。西の空が橙色から赤になって、すこしずつ暗くなっていく。


「きれいな夕焼けだね」


 コンも空を見た。たしかに、今日は色が濃かった。薔薇みたいな赤が、端の方まで広がっている。


「明日もいい天気かな」


「たぶん」


 チビが金魚から顔を上げて、空を見た。


「わあ、あかい」


「薔薇みたいでしょ」とポン。


「タキさんとこの薔薇みたい」


「そうだね」


 かあさんが「ごはんだよ」と呼んだ。三匹が立ち上がった。チビが金魚の鉢をそっと安全な場所に移した。


 夕焼けはまだ空に残っていた。金魚がその赤を映して、ひらりと泳いだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ