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第5話 街
買い出しに関しては、ラーナがした。
理由としてはまだ追っ手がいるのか分からないという点だ。
しかし、ラーナが港を見たところ、私が乗っていた船がなかったと言う。それならば安全だろうと私は街の方にでた。
レンガ造りの遠巻きから見ていた建物が今では目の前にある。
何とも不思議で感動的な景色であろうか。
朝食をということで、近くのパン屋に買い出しに行くことになった。
店主はふくよかな体をしたお婆さんだ。
「おやまぁ、ラーナじゃないか。隣にいるのは、彼氏さんかい?」
「あー…えっと、友達。うん。友達だよ。」
「そういうことにしておいておくよ。あんた、名前は?」
「おはようございます。ラーナの友達、ナナシです。」
店主は笑いながら言う。
「礼儀正しい子は好きさね。是非ともご愛顧にして欲しいもんだ。」
その日は、今日の分と明日の分しか買わなかった。
数日の分を買えば良いのでは?と尋ねると。
「明日死ぬかもしれないし勿体ないじゃん」
とラーナに真顔で答えられた。私とラーナでは致命的な程に考え方の相違があるのだと悟った。




