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SOULGEAR  作者: ヤブイ・シャ
第2章
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37/39

幕間その3 月影

僕が図書館を出てから暫くたった後、ラーナが図書館から出てきた。

 

「どうだった?」

 

 僕が新人だった頃を思い出す。

 たしかソウルを初めて見たのもその時だったかな?

 

「私、分かってなかったみたい。

 今までなんとなくで使ってたソウルギアの正体。

 そして私のソウル。」

 

「元々使ってたんだね。

 そうだね……君の事も詳しく聞きたいし、酒場で話さないかい?」

 

 ラーナは首を傾げる。

 

「いいけど、なんで酒場?」

 

「別にお酒を飲みに行く訳じゃないけど、よく行くんだ。

 お茶があってね。」

 

 ラーナは髪を指でクルクルする。

 クセなのかな?

 

「そっか。

 それじゃあ行こっか。」

 

 僕たちは酒場の右の奥の方に2人で座った。

 今日も賭場と飲み場から盛んな声が聞こえてくる。

 

 僕はハーブティー、ラーナは紅茶を注文した。

 

「元々何をしてたのか、聞いてもいいかい?」

 

「うーん。

 まぁ、小さな商売をね。」

 

 話したくない。ということだろう。

 

「そっか。」

 

「アッシュは?」

 

「孤児でね。

 館長に拾われたんだ。」

 

 ラーナは驚いたような表情をする。

 

「え?

 あの館長が?

 もちろん悪い人じゃないんだけど……ほら、ちょっと、変わってるじゃない?

 その、意外だなって。」

 

 僕は顎に手を当てて考える。

 実は僕も館長と過ごしてきて同じ疑問を持ったことがある。

 

 しかし、館長はあぁ見えても意外と優しい人だ。

 

 そういえば、館長も僕と似ていて、白い肌をしている。

  肌は確かに白いけど、髪と目は青っぽいからマースではないと思うけど、本当によく考えれば変な見た目だな。

 

 ……僕が言えたことじゃないか。

 

「アッシュ?」

 

「あぁ、少し考え事をね。で、なんて話だったっけ?」

 

「館長の話。

 で、あの人の名前って?」

 

 ……そういえば、気にしたことないかも。

 というか、なんなら一回も聞いてない?

 

「……知らないかも。」

 

「ええっ?

 お世話になった人なんでしょ?」

 

「館長は館長。

 それで良くない?」

 

 ラーナは髪を指でクルクルする。

 

「名前って、大事だと思うけどなぁ……」

 

「そうかな?」

 

「そうだよ。」

 

 食い気味に言われる。

 まぁ考え方は人それぞれだし……

 

 彼女にとっては、大事なものなのだろう。

 

「あんまりこんなこと言ったらあれだけど、アッシュ、君も結構変わってる人?」

 

「違うと思うけど。」

 

 ラーナから疑いの目を向けられる

 

「まぁ、あの館長に育てられたんだから、これならまだまともな方かも?

 ……ごめん。失礼だったね。」

 

「いや、気にしないで。

 僕はラーナが本音で話してくれて嬉しいよ。

 それじゃ、そろそろ出ようか。

 部屋は館長から?」

 

「うん。

 貸して貰ったよ。」

 

 僕たちは図書館へと帰った。

 

 

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