幕間その2 夜空
青い塔の中、カウンターを挟んで3人が話している。
「館長、この子にも仕事をさせるの?」
「無論だ。
彼女の目を見ろ。
この覚悟に満ちた目を。
片足が機能しなくなったとしてもその光を失っていない。」
僕は首を傾げる。
「そうかな……
あんまりよくわからないや。」
「お前は目で物を見すぎなのだ。」
そんなこと言われても困るんだけど…
人間は目で物を見るものでしょ?
ラーナが恐る恐る手を挙げる。
「あの……
仕事って?
さっきも言った通り、これなので役に立てるかどうか……」
館長は白い腕をカウンターに伸ばし、指を組む。
「足は気にするな。
義足を用意しよう。
魔法じかけのな。」
義足って高いんじゃなかったっけ?
ま、館長がやる事の予測なんて出来ないか。
ラーナは驚いた表情をする。
「ええっ……
でも、それの代金を支払うことは……」
「その分沢山働いて貰う。」
ラーナへの説明はそれで十分だった。
「あ、ありがとうございます!」
ラーナは館長に深く頭を下げる。
その後、僕にも頭を下げる。
「あ、あなたも。ありがとう……」
「気にしないで。
そもそも色々したのは館長だからね。
礼を言うなら館長に……ってもう言ってるか。
あ、名乗ってなかったね。
僕、アッシュって名前。敬語はいらないよ。同じぐらいの年齢に見えるし。」
ラーナは頭を上げ、こちらに顔を向ける。
「じゃあ、よろしくね。アッシュ。」
「うん。よろしく。ラーナ。
僕は外に出とくから、館長と詳しい話をしたら?」
僕は図書館の両開きのドアを開ける。
あれ……もう暗いんだ。
空には星が輝いている。
雲もない満月の日だった。
「……ふぅ。」
夜空を見ると落ち着く。
だって綺麗。




