第24話 違和感
時計の針を今に戻そう——
「ふぁぁぁ…」
床で目が覚める。
ベッドがあるのに床で寝てしまった。
そうだ。疲れはてて寝たんだったな。
そしてソウルギアを使って…
しかし何故だろう。
私はこのベッドを使った記憶がなかった。
あまりの疲労で記憶が曖昧になってるのか…?
あ、そうだ。ヴィヴィリアは…?
「おーい。
ヴィヴィリアー?」
ヴィヴィリアはベッドの布団の中にいた。
「なんだ。
寝ていたのだが、起こしてまで言いたいことがあったのか?」
「いや…なんというか俺ってこの家にずっと住んでたんだよな?」
ヴィヴィリアが首を傾げる。
「何を言っているんだ。
ずっとこの家に住んでるだろ。
いきなりどうしたんだ?」
ソウルギアの副作用か?
そんなことは…あれ?
私はソウルギアを誰から教わったんだったか?
…ダメだ。考えていたら頭が痛くなってきた。
とりあえず朝食を食べよう。
私はパン屋に向かった。
いつものパン屋のおばちゃんが迎える。
「あぁ。ナナシじゃないか。」
「どうしたんだ?
いつもより元気がないように見えるが。」
おばちゃんは手を振って答える。
「いやいや。
気のせいだよ。
で、今日もいつものかい?」
「あぁ。
いつもので頼む。」
家に帰る帰路、ヴィヴィリアは心配しているのかバカにしているのか分からない声で聞く。
「今日は調子が悪いのか?
言動が少々おかしいが。」
「ソウルギアの副作用かな?」
「…そうかもな。」
私とヴィヴィリアで食卓を囲む。
…ん?
机の上にペンダントが置かれている。
葉のようなものがデザインされている。
「あれ…?
こんなもの買ったっけ?」
ヴィヴィリアは呆れたような表情をする。
「おとといお前が買ったものだろう。」
そうか?
言われてみればそんな感じもする。
いや、むしろ大切なものな気もしてきた。
私はそのペンダントを付けた。
「似合ってるか?」
ヴィヴィリアは首を振る。
…酷くない?
「お前、昨日の成果は覚えているだろうな。」
…あ。
そうだった。
日記帳。ここの領主ガルバ・リーエスが陵辱、そして監禁、殺害を犯しているという決定的な証拠。
そしてガルバ・リーエスを失脚させる道具。
「も、もちろん覚えているとも。」
ヴィヴィリアがこちらをじっと見つめる。
「…すいません。
忘れてました。今日、俺ダメみたいです。」




