第22話 LAST SOUL
「……っん。」
目が覚めた。
魔法使いから逃げて…そしてナナシを押して…あ。
足。
私は自分の足を見る。
ベッドから降りれなかった。転んでしまった。
…へ?
…足首から先はなく、私の足首は消えていた。
ナナシは床で気持ちよさそうに寝ている。
「こんな足じゃ、歩くことも出来ないや。」
……
私はこの先ことを考えた。
私はここから先、働くことは不可能。
こんな人を雇ってくれる人はいない。
蓄えは無いことにはない。
しかし、2人を養うほどじゃない。
しかもナナシには猫と私を養えるほどの収入を持てる見込みもない。
私はこの先足手まといになる。
そして、私がこの先生き延びたとしても、
私はナナシにとって足枷となる。
私がいる限り、彼が自由になることは金輪際一切ない。
そんなの嫌だ。
それなら、私にはやらなきゃ行けないことがある。
私は右足を庇いながら倉庫へと向かった。
倉庫にいつも置いてあるソウルギアに手を伸ばす。
「…何をするつもりだ。」
後ろにいたヴィヴィリアに気づかなかった。
…やっぱりもうダメだな。私。
「バレちゃったか。
正直言って、もう私はナナシにとって足枷になる。
その前にナナシの記憶から私を消しちゃおうと思ってさ。」
「ソウルギアで、か。」
「その通り。」
「そうか。
最後にあいつに伝えたいことはあるか?」
いや止めないのかよ。
そこは止めるとこだろ。
「…止めないの?」
「それがお前の選択なら、それを尊重しよう。」
…っ。
ヴィヴィリアらしい返答。
「じゃあナナシに伝えて。
盗賊はもう辞めようって。」
「わかった。」
ヴィヴィリアは倉庫を後にした。
私は目から溢れ出るものを裾で拭う。
やっぱり泣き虫なんだから。
最後のソウルギア。
私は胸にソウルギアを突き刺した。
ナナシから私という記憶を盗む。
私はナナシが起きる前に外に出る。
ナナシに顔を向けることは出来なかった。
未練が生まれてしまうから。
私は私の建物だったものを後にした。
これにて、SOULGEAR第1章、
盗賊編終了となります!
これまで呼んでくださった皆様、ありがとうございます。
私の創作の励みになりますので、ブックマークと評価のほうをして頂けると、作者は狂喜乱舞しますので、よろしくお願いします。
またすぐに第2章の執筆を開始致しますので、
乞うご期待!




