第18話 カタルシス
その後、ラーナと合流し、帰路につこうとしたのだが、広場に人だかりが出来ていた。
…一体何事だ?
台の上に私と同じぐらいの歳と思われる青年が木組みの装置があった。手と首を木の穴に通しており、上には恐ろしい程に大きな刃がある。
…説明されなくてもわかる。これは処刑に使う道具だ。
青年は白い髪で、肌もかなり白い。眉やまつ毛も真っ白である。処刑に怯えている様子はなく、むしろどうでもいいと思ってそうな表情だ。
辺りの人に、彼は何をしたのかを聞いてみた。
「ん?
知らないのか、マースって言ってな。
種族じゃない。ただ肌、髪が白いやつらな。
たまに生まれることがあるらしい。
ここの領主は純粋主義。
そういう変わったヤツは許さないのさ。」
「その、純粋主義ってのはなんなんだ?」
「純粋な、完璧な、純粋な人間だけを優遇するって考えだ。例えば、エルフ、ドワーフ、マースとかの不完全だったり、完璧じゃない人類は相応しくないって考えだ。」
「何か犯罪を犯した訳じゃないのか?
盗みとか、殺しとか。」
当たり前のような顔をしてそいつは答えた
「いや?違う違う。
マースなだけだ。」
「そんな理由で殺されるのか?」
ラーナが私の背中を叩きながら言う。
「珍しくないよ。こういうの。慣れとかないと。」
…見たくもない景色であったので、その場から立ち去った。
帰り際、ラーナが一言。
「次の標的は決定だね。」




