第17話
廣瀬先生が教頭にこってりと絞られた日から何日か経ったある日。今日は一年生を迎える会がある。グヘヘ、お姉さま方を物色するチャンスだぜ……‼はいそこ!通報しない!
正直この行事に俺が参加できるとは思わなかった。いや、休みたかったわけじゃないよ。ただ、今までだと貴重な男性に何かあるといけないからって過保護にされてたんだよね。ちょっと前には予定していた遠足に俺だけ行けなかったんだ。星野さんと手を繋いで歩きたかった……。てか一年生を迎える会って何をするんだ?と思ってたら、歌を歌って終わった。え?呆気なくね?担任の廣瀬先生曰く、警備等の諸事情により毎年この時期にするそうだ。内容も毎年一緒らしい。
教室に戻り、席に座って先生が来るのを待つ。だが何やら周りが騒がしい。何だ?と思い耳を傾けてみた。
「それ本当?」
「さっき先生達が話してたの聞いたんだってば!」
「もし本当ならヤバいよね。」
「うん。」
「「烏丸君の水着姿が見れる!!!」」
は?なにそれ?
「はーい、席ついてー。」
チッ、担任のセンコーが来ちまったみてぇだ。
「皆さんにお知らせがありまーす。」
「「「「「それは……?」」」」」
「それは……。」
「再来週からプール開きなので水着を買っておいてください。」
そこからは阿鼻叫喚だった。
「うおぉぉぉぉぉおおおお!!!!!!」
「烏丸君をッッッ!!誘惑してみせるッッッ!!」
等と好き勝手に叫んでいる。流石に小学生に誘惑なんてされないから。ロリコンにしようとしないでくれ。しっかし水着か……。どんなのなんだろうか。世界が違うしな。なんなら男性用の水着が無いかもしれないしな。参加する必要があるか確認しとかないとな。
「せんせー。」
「何ですか?」
「僕も参加なんですか?」
ピシッ、その瞬間、クラス全員が固まった。
「残念ですが、本当に、非常に、とんでもなく不本意ですが烏丸君は見学になります。」
廣瀬先生は血涙を流しながら言ってのけた。
「これは校長先生や学校の判断ではなく、政府からの要請です。」
話のスケールデカくね?
「なんでですか。私達一同、烏丸君の水着……ゲフンゲフン、皆揃ってのプールを楽しみにしてたのに……。」
ちょっとは欲望は隠せよ。
「先生だって……‼烏丸君の水着姿は楽しみだったのよ!」
包み隠さず言っちゃったよ。教育者だろうに。ショタコンの群れに入れられたショタです。助けて。
因みに男性用の水着は空想上の産物らしい。そりゃそうだ。この世界の男性は外に出ないもんな。




