第11話
そんなこんなで四月が終わった。もうこれぐらいになればもう迷わない。しっかりと教室の位置などは覚えたのだ。しかし星野さんには大分迷惑を掛けてしまった。どうしたらこの借りが返せるのだろうか。しかしそろそろ運動会の時期なのだ。
今日はどの種目に参加するのかの話し合いをするらしい。リレーとか走る競技には参加したくない。大した理由はないのだが単純に走るのが遅いのだ。他の人の迷惑になりたくないのだが。出ないわけにはいかないだろうし……。
「はーい。席に着いてー。話し合いを始める前に大事なお知らせがありまーす。」
なんだろうか?元々席に座っていたのでそのまま連絡事項を待った。
「烏丸君についてだけどー、彼はー、運動会に参加できませーん。」
なぬ?
「どうしてですかー?皆烏丸君と運動会をするのが楽しみだったのにー。」
クラスのお調子者たちが問い返した。
「大人の事情ってやつですー。先生も参加して欲しかったんですがー、なんでもセクハラをする奴がいる可能性がないこともないって事らしいでーす。」
なんてことだ。そんなことで不参加になってしまうとは。ま、いいか。走らなくても済むんだし。多少予想外だが仕方がない。あ、いや、参加したくないわけじゃないんですよ?あー、嫌だなー、参加したかったなー。でも出来ないしなー。よしっ!ここで援護射撃といこうではないか!
「皆、仕方がないよ。これが学校の方針なんだよ。でも俺の事は気にしないで。皆頑張ってね。」
クラスメイトと担任は俯きだした。え?なにこれ?何か間違ったのか?
「こんなええ子を……、許さんぞ……。」
「せっかく烏丸君とキャッキャウフフ出来ると思ったのに……。」
僕なーんにも聞こえないし、しーらないっ!
「目にものみせてやらァ!」
「絶対優勝して烏丸君を救い出すぞォ!」
「烏丸君、待っててね。」
「これは完全に勇者ポジション。つまり私と結ばれる。」
「寝言は寝て言え。結ばれるのは私。」
どうしてこうなった……。矛先が学校に向いてしまった。しかも内部争いまでしてるし。
「いや、学校は悪くないんだよ?」
「無理しないで。」
ダメだ、話を聞いてない。そしてその集団の中に星野さんが見えたのは気のせいだと思いたい。
本当に大丈夫か?このクラス……。




