scene63 答えの在り処
町の喧騒が遠くなった。
俺たちはユルバの町を抜け人気のない街道を歩いていた。
さっきまでの混乱が嘘のような静けさの中にいた。
「今回もヤバかったな…」
「毎回こんなんじゃ身が持たないわよ」
ルナが肩を回しながら答える。
「確かに...次に行く前に対策を考えるべきだな」
レディアナも苦い顔でうなづいた。
「本当に...攻撃が通じない三人が集まって何をしても何にもならないわ」
ルナの一言は核心をついている…が。
「対策って言ってもな…具体的に何もないしな。行ってから考えたら良いんじゃないか?」
「反対」
間髪入れずにルナが強く否定した。
「危険すぎるわよ。無謀すぎるわ。無鉄砲すぎるわ」
容赦の無い三連打だ。
「いや...でもな...何かいい案があるわけでもないしな…今まで通りやるしかないんじゃないか?」
そこまで言ってふと戦闘中疑問に感じたことを思い出した。
「そもそも、なんでレディアナまで無効化されてんだよ」
「…確かに変よね」
空気が変わりルナが真剣な顔で思考し始める。
「無資格ではないし、勇者じゃないからこの世界の人間だ。無効化される要素は無いんだが…」
そういいながらレディアナが視線を落とした。
「少なくともその疑問が解決してからじゃないと、先に進むのは危険よ」
ルナの発言は正論だった...が。
「そうは言ってもよ。誰がこの謎を解けるんだよ。分らないからって止まってたら一生動けないぜ」
しばらくの沈黙...俺の主張だって正論だ。
「この手の事は...フレグラが詳しいんだろうが...」
「無理よ。危険すぎるわ」
ルナは即座に首を振った。
その通りではある。
明らかに敵の懐に飛び込むようなものだし捕まりに行くようなものだ。
だいたい王城へ行くとロクなことが無い。
「結局解決しないじゃんさ」
行き詰った空気感...。
その空気感を打ち破ったのはレディアナだった。
何かを思い出すように目を細め話し出した。
「…あと、当てがあるとすれば...あいつ...あいつなら何か知っているかも…」
「あいつ?」
ルナが眉を細める。
レディアナはゆっくりと答えた。
「ああ...師匠だ...私の魔法の師匠...ログレス...あいつなら何か知ってるかもしない」
「なんの当てもなく彷徨うより可能背があるなら行ったほうが良いわね」
「ただ...すごい山奥だぞ...あいつがいる場所は」
山奥だとしても...ログレスが、どんな奴かも分らんが...こんなところで滞ってるぐらいなら行くに決まっている。
「じゃあ決まりだな、ログレスの元へ行こう」




