scene4 資格がない
勇者35号!勇者様!
周りにいた偉そうな人たちが手をたたき勇者の名を叫ぶ。
俺は拳を天に掲げ、それに答える。
そうだ。
ここからだ。
ここから俺の伝説が始まるんだ。
「ん?ちょっとお待ちください」
ナザエルが怪訝そうな顔でこちらを見て国王の元へ駆け寄り耳打ちをしている。
俺の能力が脅威過ぎてちょっとビビりだしたのだろうか?
「なっなんだと!ナザエル!どういう事だ!」
「どうもこうもございません。
こちらをご覧ください」
俺の能力値が表示されている。
なんの問題もないMAXの男の能力だ。
「これが、どうしたというんじゃ?
最高ではないか?MAXだぞ」
本当にそうだ。
なんかいちゃもんつけられてるのか?
完璧でスキのない能力値だぞ。
「そうだろ、何か問題でも?」
「問題しかない!ここを見ろ!」
ナザエルの指さす先はステータス画面。
「なんでだよ問題なんかないじゃないか」
「ある!ここだ」
ナザエルはステータスの一点を指さす。
資格 なし
資格と言うワードがチクリと胸をさす。
「問題ないだろ資格がなくたって竜魔王を倒す力があるんだ」
「黙れ無資格!倒せるかどうかじゃない。
資格を持っているかいないかだ!
持っていない人間が偉そうにするな!
衛兵!こいつをつまみ出せ!」
国王が立ち上がり俺を一喝する。
「待ってくれ!」
俺の叫びは届かない。
俺は勇者として召喚転生したが無資格の為
何もすることなく牢屋に放り込まれた。




