第14話 鳩が世界に与えた影響
鳩カフェが世界に与えた影響力は凄まじく、ニュースやネット記事で取り上げられた。
「続いてのニュースです。先月の15日から活動を開始されている、動画配信サイト『リリアル』の現鳩系リリアライバーのハトるんさんが自身が経営するカフェを今日オープンしました」
ニュースの画面が切り替わり、ニュースキャスターがカフェ店内に座っている映像となった。
ニュースキャスターはカフェの外装と内装の解説をして、メニュー表を画面いっぱいに映した。
「結構種類がありますね……。不死鳥卵の御夢オムライスに……王公譲渡の讃度イッチ……恋文珈琲に……夢花火パフェ……どれも名前のインパクトがもの凄いですね……」
ニュースキャスターは悩んだ末、王公譲渡の讃度イッチと恋文珈琲を頼んだ。
頼んだものが運ばれて来るまでは、場を繋ぐために鳩について説明していたが、店内の良い匂いについ我を忘れてしまいそうになるほどだった。
「お待たせしました。王公譲渡の讃度イッチと恋文珈琲です。こちらの御牛様の乳乳は、ご自由で珈琲の中に入れてくださいね」
「乳乳ですか……(これってただの珈琲の付け合わせだよね?ミルクと言い間違えたのかな?)」
ニュースキャスターは讃度イッチじっと見つめた後にパクっと食べると、あまりの美味しさに言葉を失い、バクバクと食べだした。
LIVE映像だった為、ニュースキャスターの様子を見たスタジオの方達は慌てていた。
「香織さん……食レポ……食レポして……」
「黙々食べてるけど大丈夫か?」
「香織さん……マイク通ってますか?」
「どんだけ美味いんだ……」
「こちらの声が聞こえてないな」
「これ映して良いやつか?」
「おいっ、マイク故障してないか確認してくれ」
台本とは違った状況に混乱したスタジオは、カフェで黙々と食べているニュースキャスターの代わりに画面が切り替わるまで話して繋いだ。
国営放送3チャンネルのニュース史上初めて食レポでスタジオが繋ぐ事態となった。
讃度イッチを食べ終わり、珈琲をミルクごと飲み干したニュースキャスターは我に返った。
「っ……すみません」
彼女はペコペコと謝ったが、スタジオに居る人達は軽く笑って流した。
「それだけ美味しかったんだよね。仕方ないよ」
「失敗くらい誰にでもあるよ」
「でも食レポ歴が長い香織ちゃんが、こんな失敗するのって珍しいね……初めてじゃない?」
「正直冷や汗ダラダラだったよ」
「まぁ見てて気持ちが良かったからね」
「マイク……壊れてなかったね」
頬が赤くなっているニュースキャスターを他所にニュースは続いた。
これはモモタロウスがカフェに来店して、ダンジョンに帰って行った約5分後の出来事である。
◆◆◆
夜になった。
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とあるSNS
日本トレンド
1位
ダンジョントレンド
鳩のカフェ
2位
ダンジョントレンド
ダンジョンカフェ
4位
ダンジョントレンド
お得
7位
ダンジョントレンド
神は実在した
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@MILK COCOA(公式)さんのツイート
「さっき例の鳩カフェに行ったんだけど、今まで食べたことがないくらい美味しかったよ。ちなみに例の鳩には会えなかった。でも鳩カフェの店内でスマホを起動して撮影したら伝説レアの御牛様が出たよ!これで1凸だわ。前に1ヶ月かけて出した0.008%のやつがなんでここで出るんだよw」
リプライ
「良いなぁ」
「何気にMILKが家の外に出るって珍しいな」
「この人って本当に珍しいもの好きだよな」
「これ、コラボとかあるんじゃね?」
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@D×science(公式)さんのツイート
「前に俺が開発した、ダンジョン素材のランクを99%正確に調べる検知器で鳩の料理を調べたら4級って出たんだけどこれってバクだよな?4級の相場は普通に億超えるから流石に機械が壊れたと思う。家に帰ったら、またこの検知器の調整をする仕事が追加された……皆、動画投稿遅れるわ」
リプライ
「壊れたって3日前に作ったばっかじゃねぇか」
「世紀の大発明だったんだけどな」
「まぁあの鳩でも4級はありえないか……」
「もしも4級だったら流石にやばい」
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@SAIGO KONG(公式)さんのツイート
「皆見てくれ!俺が例の鳩カフェで2時間並んでんで、料理を食べた後直ぐ持って来た握力計で握力を計ったんだけど、マイベスト記録を更新したわ。マイベスト記録が800キロから880キロになった。最近伸びてなかったから嬉しいわ。この投稿を見た皆も一緒に、レッツパンプアップだぜ」
リプライ
「これ何気にすごくね?」
「1.1倍はエグい」
「なんか力が上がる効果でも付いてそうだな」
「この情報は貴重だぞ」
「この人脳筋だけど変に感が良いんよな」
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世界中で鳩カフェがバズっている頃、当の鳩は田中さんと一緒にゲームをしていた。
田中さんは、鳩の最新情報をチェックするために鳩関連の通知が来るようにしていた。
だから田中さんが横に置いていたスマホの通知は鳴り止まず、鳩と協力して勝つゲームの試合が一旦終わった後、通知に気付いた田中さんは鳩に言おうとしたが止めた。
鳩が楽しそうにゲームをしながら今日の楽しかった事を語る……そんな何気ない日常を邪魔したくなかったからだ。
【第2幕 鳩カフェ編 おしまい】
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