24.いざ、扉を開け(その3)
・・・死を意味する音楽が流れだす。
真っ暗な洞窟を暗記した手順で、さながら目隠しの状態で宝箱を手に入れ、辛くも街まで戻ってセーブ地点あと5歩手前で、またモンスターに殺される....。
この不毛の作業に没頭し、もうかれこれ2日が過ぎ、3日目になっていた――。
食事と睡眠以外ゲームしかしていない・・・気がする...。
廃人とは僕の事かもしれない...。
(...次、船が入手できる街まで辿り着けなかったらもう、あきらめよう。こんな事出来る奴、世の中に存在するはずがない...。)
・・・もう優に4000回は死んでいる――。
何時間やっているのかも分からず朦朧とし、自分でも本来の目的など既に忘れ果て、意識が飛びかけていた頃奇跡が起こった。
・・・砂漠の先にある"船のある街"に、遂に辿り着く...。
最後は「連続200回」近くは逃げまくったと思う...。
(...・・・僕は泣いてもいいですか?...。)
船を取りにそのまま真っすぐに、街を一直線に進む。
――あと1歩で船に辿り着く。
(...さぁ遂にゴールだ!...。)
そこへ不可避イベントが発生する!!"小悪魔"が船を守っており、此奴を倒さないと船が手に入らない。
僕は必死だった――。
このゲームを開始してかれこれ3日間、コントローラーを握りしめ、"初めて"「たたかう」のコマンドに全集中の思いを込めて、十字キーの横のAボタンを強く連打した!
なんと此処で嘘みたいに、もう一度奇跡が起こる!
「会心の一撃」が画面に流れる――。
滅多にない相手に相当なダメージを与える必殺技がさく裂した!!!
「ドーン!」
相手に与えたダメージ、ヒット1ポイント。
次の瞬間、また最初の街に戻されていた...。




