第36章 最終決戦
遂に、ここまで来た。
・・聖域での戦いが、はじまる。俺も、死力を尽くすぞ!
最初に飛び出して来たのは、予想通りアイラだった。
それには、開始早々に俺自身で「フリュ!」‥アイラの相手は‥「俺だぁ!」と、先制攻撃を防いだ!
ルア「アレス アギオ!」全ステータスが底上げされてるような感覚になる。
そのルアさんには、ヘルトの戦斧が迫っていたが、オリクトが棍棒で防ぎ、弾く音が、響く! 間髪入れずに放たれてた炎の魔法は、ルアによって相殺されて‥遥か頭上で弾けている・・。
しかし、もうひとつ放ってた魔法が、王子に届きそうな所に‥俺は間に合い、切り裂いた!・・この剣‥すげー!!‥いや、そんな事 思ってる場合じゃない!
俺らの攻防の、離れた所では‥王子2人の剣戟が、炸裂している!
アソオス王子の賢王としての力か‥アイラ達の行動が速いし、強い!
だけど、負けられない!
アソオス王子の援護に回ろうとするアイラを、悉く‥俺は妨害する! 2対1は不利だからな・・。速いアイラには、俺って最初から決まってんだ!
ダン ッ
向いたら‥ヘルトの斧から飛び上がったアイラの‥なんか、ヤバい色してんぞ!…あの武器!
オリクト「ユナム、伏せろ!」オリクト?!
アイラが降ってくるぞ!
オリクト「アエラ ノトス!」逆巻く風が吹いて、アイラごと反対側へ飛ばす!
「ありがとな!オリクト!」伏せた状態の低姿勢から、一気に加速して‥アソオス王子の攪乱に動く!
‥俺の攪乱 如きじゃ、牽制にもならないかも だけど・・。
その動きの中で、アイラが後方に飛ばされた後に、速度上げて、こっちに来てるのが見えた。くそっ!もう戻ってくる!
ルア「キエト・ズンプフ‥」ん?・・何だ?
ズボッ
アイラ「えっ⁈ 何よ?これ~!!」
‥床に埋まってる‥何だ?
ベルク「今、解除します!」そうは、させるか!
俺は、ベルクを攻撃する!
追撃で、技出そうとした直後‥だった。
アソオス「ブレイズ ヴァルド!」全体攻撃の炎魔法が発動、俺らに降り注ぐ!
うわっち!‥避けても‥炎の塊が沢山 頭上から、降り注いで来る!!
逃げてる最中に、ベルクに‥アイラが傷薬を渡してる。
・・追撃 出来なかったか・・。
俺も、ルアさん や オリクトも、王子の元に戻って来た。
ルア「やはり、一筋縄とは‥いきませんね・・」
オリクト「そんなもん、最初から‥分かってた事だろ」
「‥そうっすね・・」
王子「‥だが、負けてない!」はい!
アソオス「ベルク!回復魔法を使え、傷薬では間に合わん‥。ヘルト、ベルクの援護に回れ!俺が牽制する!」
直後、アソオス王子の剣戟による黒炎が、王子に放たれた!
王子「シラユキ‥」
王子も剣技で、これを相殺。・・うん。負けてない。負けない!
ベルク「コンフリー‥」自身の傷を優先して治したようだった。
直後‥ベルクさんの頭上には、大きな光の塊が‥迫っていた!
‥なんだ・・アレ・・と思ったのも束の間、ヘルトが気づいて戦斧で防ごうとしている。
ヘルト「っ!ーーー」
・・・。
俺は、何も言わずにヘルトに向かってたっ!
” 機を見逃さず、動け ” ‥って、言われてたからな・・。
だけど、アイラに気付かれ、攻撃を防がれる!
くそっ!もう ちょいだったのに!
‥俺の対応も、アイラなんだろうな・・。
アイラを牽制しつつ、戻る頃には‥王子の傍にはルアさん、オリクトが二人を守る動きで、アソオス王子の猛攻を防いでるのが、見えて・・。
‥なんだろ・・。何か‥嫌な予感みたいなのがする…。
アイラ「ユナム!行かせない!」たくっ!しつこいな!って、それは、俺もか! 俺がアイラを、みんなの所へ連れてくのは、得策じゃない・・。
ヘルトは、相変わらず光の塊 防いでるし、ベルクさんは、その下で何かブツブツ唱えてるのが見える。相殺されるのかもな・・。
ピシッ
…?・・何の音だ? 小さな‥音が、聴こえた気がした。
アイラの攻撃の合間に、みんなの方を見ると‥直後に放たれたアソオス王子の剣により、オリクトの盾が!!
ガシャンッ 音を立て・・壊れ‥攻撃を防げず‥!!
「オリクト!」
アソオス王子の攻撃が、直撃して血が吹き出てる!
「とにっ うっさいっての!」カウンターで、アイラに攻撃して、怯んだ隙に‥素早く戻る!
ルア「‥オリクト、盾!持って!」
オリクト「‥っ‥ぉぅ‥悪ぃ・・」
王子から、光が放たれ‥オリクトの怪我を癒してる!
王子「これが、俺の力だ‥」
全体のステータスを底上げする‥アソオス。
絆の力で、全員を癒す‥レスカテ。
アソオス王子の攻撃の手は、緩まない!
だけど、それは‥こちらも同じ!
ルア「レイ・アーク!」光と炎の合体魔法だ!
アソオス王子に向けて放たれ、その魔法の 影に潜んでた 王子の攻撃は、先見の力で見たのか、アイラに防がれた!
アイラの姿が見えた事で、俄然やる気になった みたいな、アソオス王子の背後に、俺は回り込み、攻撃を繰り出す!
しかし、勘づいたのか‥上に飛びあがって避けられた!
奥で身動き取れなくなってた、ベルクとヘルトだったけど、戻って来てる!
だが、こっちもオリクト復帰で、王子の防衛に戻る。
その時には、もう ヘルトが目の前に来ていた!
オリクト「遅い、お帰りでぇ‥」
ヘルト「おう!待たせたなぁ‥」とか言って、斧と棍棒で良い勝負してる。
‥さすが。
ベルク「デクラン‥」って、俺?! くそ!素早さ解除かよ・・。
でも油断してんのは、そっちも同じだぞ‥。
王子「悪いが、退場してもらおうか‥ヒカゲノカズラ‥」
王子の素早い剣戟により、血が吹き出たと思った瞬間には、光の壁の外に‥居るステッラさんの所へ‥飛ばされたのが、見えた。
‥気絶するくらいの攻撃を受けると、場外らしい。残った方が‥勝ちだ!
ヘルト「‥ベルク、仇は 取るぞ‥」やべー・・なんか、やべーって!
ヘルト‥ブチギレ状態じゃね?‥いや、ヘルトだけじゃない?!
アソオス「本気で行くぞ‥。良いな‥アイラも‥」
アイラ「もちろんです‥」
何だと?‥今まで、本気じゃなかったってのかよ⁈
ヘルトに余裕で立ち回ってたオリクトが‥さっきと違って、拮抗してる!
‥ルアさんを守らないと!って、俺が立ち回って、アイラの攻撃を防いでるけど、きっつっ!‥こいつ、こんなに速く動けたのかよっ!
・・これじゃ、王子の援護には‥‥行けないぞ‥。
王子同士は、相変わらずの拮抗具合だ。
‥その様子に、怪訝な表情を浮かべているのは、アソオス王子の方で・・。
レスカテ王子が、不敵に笑う。
王子「能力の制限をしてたのが、ご自分だけだと?‥それは、私も同じですよ‥アソオス王子・・」
王子の体から、青白い光が 放たれる!
‥そう。王子は‥自分の本来 持ってる力の、いくつかを封印して旅をしていた。それを、ここへ来る前には‥いつでも、使えるようにしてたんだ。
俺だって、まだ まだ本気じゃないぜ!‥これも、作戦の内だったしな!
ルア「アレス アギオ!!」
防戦一方だったが、これで もっと、先を見越して動ける!
おまえの裏をかくのは、俺の専売特許だぜ?アイラ!
アイラ「!?」
アイラの攻撃の先を読んで立ち回る‥小さい頃から、先読みより 先まで読んで攻撃‥これを、繰り返して来たんんだ・・。
アイラが、なんか床に撒いてるけど‥なんか、嫌な予感するから、避けながら動かねーと・・。アイラの顔、むすっとしてんなー・・。
ルア「スワール ドリフト!」ヘルトに向けて放たれてる音がしてる!
攻撃魔法、放たれると‥回復魔法も かけてくれてる!
ヘルト「ふんっ!」と、風の塊みたいな魔法なのに、斧で軌道を変えて、上に逸らした!‥だけど、上空に飛んでたオリクト!!
オリクト「素直に当たっておけってんだー!」と、棍棒で叩き返してる!
‥豪快だな・・。
ヘルト「嫌なこった!」と・・避けてる・・。
べ ち ょ り っ
‥ん?
ヘルト「…はぁ?」あ・・もしかする?
アイラ「え?!‥ヘルト??‥ユナムじゃなくて?!」・・・だな。
さっき、なんか撒いてた所だろ、ヘルトが避けたとこ・・。
身動き取れてないし・・。
オリクト「バナリテ・ソル・サドマーーー!!」
まだ、上空に居たオリクトが‥棍棒と岩属性の複合技を放って・・・身動き取れなくなった ヘルト 目がけて・・・!!
どおぉぉおおぉぉぉぉぉんん・・・
凄い、音と衝撃が来て、少し‥ぐらつく・・・。
オリクトの大技‥炸裂で・・ヘルトも、場外へ飛んだ。
だけど、直後‥ルアさんも飛んでくのが見えた!? え!!
ルアさんが居た所を振り返ると、大怪我を受けてる王子と‥ルアさんが、居ただろう所の‥血溜まりを見つけ、まだ攻撃しようと動く、アソオス王子の攻撃を、なんとか防いだ!っ・・俺・・。
・・危なかった。崩れた態勢で受けたから、結構な衝撃が来た。
オリクト「ユナム!王子!」
王子を支えるオリクト。傷薬を取り出し‥王子に飲ませている。
俺は、アソオス王子を牽制・・。
アイラが戻って来る事を懸念しながら、動く必要もあった。
くそっ!来た!
俺は、王子を守りながら・・アソオス王子の剣戟と、アイラの追撃を弾いたり、攻撃したりしながら…立ち回る・・。さっきよりも、もっと‥キツイが、弱音は・・吐かない!
『隙が無ければ、作ればいい』
・・ふいに、昔‥ギルド長から聞いた話を思い出す。
いや・・そんな事 言っても・・都合よく・・作れるもんじゃ・・っ!
『 ミルゼアの、真の力を 解放 せ よ 』
・・え?‥入った時にも・・・聞いた声だ・・。声と共に、俺の体から・・あの時にも出てた‥黒い‥炎の波動が、漏れ始めた。
王子が大怪我したとはいえ、これは戦いだ。
だから、怒ってる訳じゃない。
オリクト「おい・・ユナム?」
俺の周りに居た、アソオス王子やアイラも、後方へ飛び‥離れた。
「今、聖竜様の声が聴こえたんだ‥。そしたら、こんな感じになって‥って、それより‥王子は?!」
オリクト「ご無事だ・・」
王子「‥助かった‥二人共・・」
・・良かった。俺らが残ってたとしても、王子が場外に行ったら‥負けた事になるんだ。それじゃあ、意味が無い・・。
王子は、立ち上がった!‥よし!
アソオス王子やアイラは、まだ少し離れた場所で‥険しい顔して、こちらを見てる・・だけだ。
王子「ユナム…。その力を、貸してくれるか?」
そんなの、答えは決まってる! 俺は 頷いて 答えると、少し笑った王子。
オリクト「俺が、アイラを抑えておいてやるよ!」
盾を地面にダンッと叩きつけ、棍棒を構えた!と 同時くらいに、アイラが こっちに飛び込んで来た!それを、オリクトが素早く動き、盾で防ぐ!
オリクト対策なのか、状態異常にする薬剤の入った瓶を、手に持って投げる度に、オリクトの棍棒で壊されてる音がする中。
オリクトは叫んだ!「行けーーーーーー!!」
アソオス王子に対し、俺は王子と並び、武器を構え直したんだ!
【アレス・アギオ】( アレス=ドイツ語・全て / アギオ=ギリシア語・神聖 )
補助魔法・全体魔法。全ステータスを50%上げる。
【アエラ・ノトス】風属性・単体・上級魔法
逆巻く風を作り出し、全てを弾き飛ばす。
【キエト・ズンプフ】( キエト=スペインやポルトガル語・静か / ズンプフ=ドイツ語・沼 ) 足元に、体の下半身が埋まるくらいの沼を出現させる、補助魔法。中級。魔力の調節により、人~大型魔物まで落とせる。足止め用の魔法。
【ブレイズ ヴァルド】炎属性・全体・奥義
高い位置まで炎の雲を発生させ、そこから火球を降り注がせる魔法。雲部分が無くなるまで続く。火球それぞれが、かなりの高温になってる為、直撃すると即死になる場合もある。
【デクラン】補助魔法・単体
行動や移動速度などを、大幅に下げる。
※聖域内での戦いでは、死ぬほどの怪我をすると、枠内の定まった場所から、外へ強制的に出される。場外からの復帰は無い。完全復活しても、戻れない。
【スワール・ドリフト】風属性・全体魔法・奥義
何本もの細い竜巻を1つに収束するも、全体に散らすのも思いのままの魔法攻撃。
【バナリテ・ソル・サドマ】( バナリテ=フランス語・陳腐 / ソル=フランス語・大地 / サドマ=アラビア語・衝撃 ) オリクトの大技で、棍棒に大地の力を付与した技。地上で行うと、地面が割れる程の衝撃を起こす。上空に居た事で、落下による衝撃が増幅し、攻撃力が増した。
次回・・最終決戦・後半・・そして・・・




