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Ever Stride ~その先の未来は~  作者: KAMINO


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第34章 思い出 語り

イムベル城 解放と同時に、最後の証を得た王子。そして、レスカテ城へ。


 少し休んだら、最後の儀式となる場所へ‥行く。


…ひとまず、王との謁見だ。

 賢王けんおうの前へ。王子の後ろに‥いつもなら、並ぶ。

王子「‥ユナム、もっと前に並んでくれ」

 へ? と顔を上げると、王子が立ったままで‥。


俺は、言われるがまま、ルアさんの横に並び、ひざまずいた。


賢王「証を全て‥手に入れたようだな。我が息子よ‥」

王子「はい。父上」

 顔を上げろと言われ、王と王子を見る。


賢王「3人共、よくぞ‥ここまで。共に旅をし‥息子を支えてくれた事に、感謝する!」

オリクト「恐悦至極きょうえつしごくで ございます」

・・・オリクト、それなんか‥言いたかった 感じ‥するぞ・・。


ルア「賢王様、王子は 聖域での儀式 に向かう為の、一時的な休息地として戻りました」ルアさんの言葉に、王様は、王子を見て頷く。


賢王「…そうか。では、しばしの休息を するが良い」

大臣「王子は自室、ルア殿 と オリクト殿も自宅‥。ユナム殿は、ご実家に‥戻られますか?」え・・いや、そんな予定は無いけど・・。


「俺は、宿で良いです」と、言ったんだけど・・。


ルア「それなら、私たちも‥宿に 泊まります」

オリクト「家に帰るのは、全て終わった後‥と決めてるんで‥」


 と、いう事で・・。


・・王子だけ、城の自室に戻っての‥休息に。


‥俺は結局・・町の宿ではなく、城内の客室に案内される。ちなみに、オリクト と ルアさんは、軍の個室が在るから、そこで寝るそうだ。


王子「では、ひとまず‥今日は、休息として‥」

ルア「明日は、準備と作戦会議をしましょう。時間になったら呼ぶから、なるべく‥お城の中で、待機していてね」「はい」 「おう!」


‥一旦、使って良いって言う、客間に案内される。奥の扉に水回り。‥手前に、仕切りカーテンのある、ベッドが置いてあった。


 個人用の部屋で、俺の家より‥ずっと広いが・・・。



王子「狭くて 申し訳ない‥」と謝っていたのが、印象に残ってる。

・・王子、俺の実家の部屋みたら‥驚きそうだな。


 とにかく、休息日として・・・・途端に、暇になった。何しよ?

そういや・・あんま、レスカテ城下町って、見てない気がする。


 暇だしな。町でも・・見て周るか・・。



 町を見て‥あてもなく うろ うろ 。

なんだか、ここも…随分と、久し振りだ。賑やかさは・・変わってない。


‥試しの洞窟も・・行ってみた。ランク2をやって、3やって・・。

難なく突破。まぁそうだよな・・。


‥ランク4程度の実力、既にある状態じゃ‥遊び場になっちまう。

オリクトや、ルアさんは‥今頃・・何してんだろ?


 なんて考えて、試しの洞窟から出てきた俺。

「よぅ! 元気そうだな!少年!」と、元気な声で呼ばれる・・?


 え? 誰??



「俺の事・・覚えてるかな?‥あの時は、ホント‥世話になったな」

「え⁈・・ソールさん?!」


ソール「お⁉ 名前まで、憶えててくれたか!」

・・懐かしい。俺は、その元気そうな姿に ホッ とした。


「お久しぶりです!‥お元気そうで‥」


 ソールさん。ここ、試しの洞窟内‥ランク2の中で・・。


 ファルチェ・デリットに襲われた際に、王子を庇って‥重症を負った人。

この人の抜けた穴を 埋めるべく…俺は、王子の旅に同行する事になったんだ。



・・町の中を、移動しつつ‥いろいろな事を 話した。



ソールさん自身は、怪我が治ると‥すぐに、鍛錬を再開したらしい。


ソール「訓練しようとすると‥怒られるから、出来なくてさ」

でも、怪我してる時は‥安静に・・が 基本だろ?‥。


ソール「‥だから、治って すぐの訓練は、大変だったんだ!‥なまってて」

「‥そうですよね‥。1日でもサボると、すぐ分かりますからね‥」

・・俺も昔、熱出して寝込んでて‥治った次の日には、訓練に戻ったけど‥しんどくて‥つらくて。上手く 動けないし、腕上がらないし‥。


 食事処の外の席に‥座ると・・「何か食べよう」と言われるままに、注文し‥出された食事を食べながら、話を続けた。

ソール「王子、証‥全部 集めて、帰って来たって聞いたぞ」 はい!



ソール「最初は、どこへ行ったんだ?‥予定通り、アソオスか?」

 「はい。でもですね・・」洞窟に迷い込んだ冒険者のせいで、足止めされて‥先に、城へ向かった話をすると「‥そりゃ、大変だったな‥」と。


 で、初‥儀式で、俺が吹っ飛ばされた事に‥爆笑してた。

うぅ‥。今にして思えば、ただの油断だったんだけど・・・。


ソール「でも、少年‥ユナムだったか? よく頑張ったな!」


 その次へ向かう前に、俺の夢の話をしようと思った。

ソール「ちょい待った」と言われ、会計・・あ、金‥。


‥ご馳走になってしまった。お祝いだからって言ってたけど・・。


別の‥家に・・・招かれた。

「ソールさんの家ですか?ここ・・」そうだよっ‥て言って、手招きされるまま、入って「お邪魔しまーす」


・・・すると「どうぞ~」ん? 女性の声が、奥から聞こえた。


「あの‥今の、どなたですか?」「俺の嫁」・・・?!


「 はははっ。あの時は、まだ違うぜ・・。王子の旅の話を聞くようになった頃に、出会って‥その・・結婚した…ばかりなんだよ」照れながら言う。


ソール「今朝、オリクトが来た時にも言ったら、驚かれたけどな‥」

オリクト・・あの後、すぐ・・だったんだろうな。


 ソールさんの部屋で、椅子に‥腰掛けて待った。

階下で、奥さんに何か話して‥上がって来た。お茶 持って・・。


ソール「‥ユナム、町中で‥能力の話は‥するな。その力を 利用したい ってやからは、どこにでも居るからな‥」と注意された。


「はい‥気を付けます」

ソール「話だけなら、他の兵からも聞いてたが‥。儀式の途中なのに、塔へ行ったとか・・」


 俺は、自身の見た夢で、アソオス王子も、危険に晒されると考え、王子達に‥夢の話 含め、相談して・・。


「王子が決断して‥俺の憂いを、晴らしてくれました」

 そう、ヘラジの塔での・・あれ これを話した。

ソール「アソオス王妃の事も、衝撃だったがなぁ・・」


 どうやら、奥さん‥。アソオス国の人らしい。


ソール「でも、夢のお陰って言うと‥良く無いかも知れないが、アソオスのバーゼルドとの共闘なんて、激熱 展開だな!」と興奮してた。


 それで それで?と話の続きを催促され、ランクが他の国に渡ると、3に戻った事に、ショックを受けたり、まー そのせいで、関所を通れず‥。



「町長の協力の元‥。地下道を進んで、城内に入りましたよ‥」

‥あの地下道で、王子の憂いを知ったんだったな・・・。



ソール「でも、山での儀式‥。話を聞かなかったせいで、散々な目に遇ってたバーゼルドの連中の‥疲れた顔、想像すると面白いな・・」


 そう。入口の兵士に聞いた『 レバー は トラップ・触るな 』を聞かなかったまま、山に入って‥儀式こなして・・また倒して‥という話を聞いた時は、同じ事‥想像したよ。



「その後は、海上で・・大型の魔物との一戦が・・」


 ソールさん‥アソオス儀式での、シュタイルハング 戦とか、ファルチェ・デリット 戦とかを、身を乗り出して聞いてる。


ソール「いや、いつか遭遇するかもだろ?‥その時、参考にさせてもらうよ」

‥どっちも 遭遇しない と思う・・。



「そのあとは‥」うーん・・。俺が怒った話は‥飛ばそう・・。



ソール「普段、怒らない君が‥物凄く怒って、驚いたって聞いたよっ」

 え?・・・「誰に?!」


ソールさんは、指を折り曲げて、数えながら・・・。


ソール「王子とー・・ルアとー‥オリクトも、言ってたな」同じ話を3回も、聞いたから・・もう、覚えたらしい。「忘れて下さい‥」俺は お願いした。


ソール「恥ずかしがる事ないよ。その怒りは、王子の為‥だったんだろ?」


・・そうだけど。でも、あとで考えたら‥。恥ずかしい!

王子の前で、暴走とか・・。ダメだろ?‥普通は。


ソール「君が本気で、仲間の為に怒った事で、みんな‥君を『 仲間 』って、再認識したんじゃないかな」


 同行に慣れた辺りはまだ、みんなに とって『 弟 』みたいに思ってた‥と言う。俺も、そう感じてた。接してくれる言葉や態度で。


ソール「でも、ルア や オリクト も、言ってたんだろ?」


 『 それなら、自分も‥怒ってた 』と。確かに言ってたな・・。


フッ と軽く微笑むソールさんは「自分達の想いと 同じ」認識になったと。


ソール「俺の代わりじゃなく、お前 自身が グラセリオのメンバーだ」

「…ありがとう‥ございます」何だか、今更ながら‥照れる。


ソール「‥その後は?」


 ここから・・だよな? コロモス国でのあれ これ。

「王子が、儀式を受けてる間に‥俺達は俺達で・・」

ソール「王子 おひとり での、儀式になったのか?!」


 でもきっと‥それも、呪う ため・・だったんだ。



ソール「そうか。しかしイムベル国で、エレヒア殿に会えたのは、幸運だったな!」幸運・・まぁ、確かに?


 干渉 の力と呼ばれる・・メレ メラとか言う、能力の持ち主で。


・・めっちゃ、怖い おばさん・・。

 感想を言うと‥ソールさん‥また、爆笑してる。


・・・そんなに笑う所は‥無いよな?


ソール「ご、ごめんっ‥。苦手な人には、そう見えるみたいだけど‥。俺には的確な助言してくれるし、喝も入れてくれるし‥。褒めてくれるし‥良い人だけどなぁ」「‥そう・・・なんですか?」


‥オリクトでさえ、苦手な顔してたのに。


ソール「あの賢王様にまで、文句を言える人として、各方面から…怖がられてるけどな‥」でしょうね・・。


 それでも、研究者としても、エルグレインとしても 優秀な方で、様々な知識から、予測・考察・実験・結果のち の研究・・とずっと、城の研究所で‥働いてたらしい。


「一番‥大変だったのは、王子の呪いを解く為に、特殊素材を集めるのが‥」

結局‥1人1つだったし・・。


ソール「あぁ‥それも、今朝‥オリクトのは、聞いたな」

「ルアさんは、話したがらないんで‥」うん‥と ソールさん。



ソール「でも、これで‥最後の儀式…行くんだろ?」

「はい‥早くて、明後日には‥たぶん」


ソールさんは、賢王となる為の儀式は、この町の‥丁度 北に位置する‥。


 『 聖域 内 デイパラ神殿 』で、最後の儀式‥と。


「‥王子の事なのに、俺が緊張してるのは‥変ですよね?」

そうか?と逆に、首をかしげられた。


ソール「バーゼルドも健在なんだろ?‥なら、お互いの力 と 信念 賭けて‥勝負!って感じになるんじゃないか?」

「‥それ、ソールさんが見たい展開なんじゃ・・」まぁな!と笑った。


「あなた~‥お客様も、ご飯ですよ~」‥と、階下から声がする。

ソール「飯も、食ってけ! もっと、話が聞きたいんだ!」と・・・。



 結局、城に戻ったのは‥朝になってしまった・・。



ソールさんは、朝の鍛錬には‥城の中にある、訓練場に行くからと‥。

 一緒に・・城まで来た。


「ユナム!」と王子が・・え?・・なんか、心配そうな顔して‥早足でやって来た。「え…? どうしたんですか?王子‥」


王子「‥町へ行ったっきり、戻って来なかったから‥」

ソール「王子、おはようございます! 昨晩は、ユナムと話してて‥」と、ソールさん所に居た事を知ると、やっとホッとしてた。


「‥心配かけて、すみません・・」連絡くらい、すれば良かったかな?


ソール「王子‥心配性になったんですねぇ」

 王子「まさか、おまえと一緒だったとはな…。ソール」


しばし・・王子とソールさんの話 聞いたのち、ソールさんは訓練へ。

 俺は、王子と共に‥客間に戻った。


‥晩飯とか・・一緒に食べるつもりで、待ってたらしい・・。

「王子、ホント‥申し訳無いです‥」


王子「そんなに謝らずとも良い。無事なら‥な」


 昼は、一緒に‥と言うので頷いて、一旦‥客間に戻り、着替える。

なんか・・服‥用意してあったし。


 でも着たら…何だ?これ・・。俺・・着て良かったのか?



‥王子が、着る服のような‥。白い‥装束。


 普段のと似てる形なんだけど・・。全体的に白い。

それに、青と金の刺繍で‥凄く‥おしゃれだ。


・・・俺が、似合ってるかは・・謎だけどな。

【試しの洞窟】冒険者となって、最初に向かう場所。ランクに応じた扉が開き、最奥のボスを倒して出ると、フロア入口に戻る。かつて、ランク2の洞窟内に、ファルチェ・デリットが出現、それを夢で見ていたユナムは、確かめに来た事で、物語は始まった。


【ソール】元・グラセリオのメンバーの槍使い。王子の旅に同行した直後に、その当時は『謎』の魔物との遭遇戦において、王子を庇い、重症を負うものの‥。ユナム登場により、早々に撤退し‥一命を取り留めた人物。のちに軍にも復帰し、王子達の旅の話を聞きながら、仲良くなった食事処の看板娘と結婚していた。まだ子供は居ない。奥様は、アソオス国 出身。


【バーゼルド】アソオス王子 筆頭の、冒険グループの名前。正式名称。簡易な『炎竜』という、呼ばれ方もされる。


【聖域】この世界の各国にある『神域』とは、また異なる場所。世界を統べる神の居る場所として、守られている。レスカテ国の北部に位置するが、全体を見て‥丁度 中央に存在している。


【デイパラ神殿】聖域内に存在する神殿。儀式の間‥とも、呼ばれる。


次回‥聖域へ 向かいます・・・

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